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Q6. どちらの部屋で待っていようと思いますか?

今、あなたは昇進試験を受けています。すでに筆記試験を終え、残すは取締役による面接のみ。面接会場に行くと、係の人から「AかBの部屋いずれかで待っていてください」と言われました。あなたはA、Bのどちらの部屋で待ちますか?

どちらの部屋で待っていようと思いますか?

質問項目

  • ほかにも面接を受ける人がたくさんいる
  • 誰もいない

あなたの選んだ部屋は…

つらい気持ちはみんなで分かち合おう

不安な気持ちを仲間と分かち合いたいと思うのは自然な行動

「人はひとりでは生きていけない」などとよくいわれますが、わたしたちは色々な人と親しくなったり、かかわりをもちながら暮らしています。とくに極度の不安や緊張を感じるときは、誰かにそばにいてほしいという思いが高まるものです。
このように、人が人を求める心理を「親和(しんわ)欲求」といいます。このQのようなこれから昇進試験で取締面接を受けるという状況は、まさに親和欲求が高まる状況といえます。
人はつらいことや困ったことがあると、同じ体験をした人や同じ境遇にある人と一緒にいたがる傾向があります。Aを選んだ人は、今の自分に共感してくれる人、すなわち不安をシェアできる仲間を求めているわけです。これは人として、ごく自然な行動といえるでしょう。
また、このQのような状況では、一緒にいる人たちを見ることで、現在の自分の状態を客観的に見たいという心理も働きます。Aの部屋には、同じように面接の順番を待つ人がたくさんいます。そのなかでも、人は無意識のうちに自分と似たような人を比較の対象として選ぶ傾向があります。その人に注目することで、自分のあやふやな精神状態を確かめようとしているのです。これは、落ち着きを取り戻すためのひとつの手段といえます。

ひとりでいたいのは、不安や緊張が強いことの表れだが…

一方、ひとりでいることを望むというのは、非常に不安や緊張を感じたときによく見られる反応です。
1963年にアメリカのケネディ大統領が暗殺されるという事件がありましたが、この数日後に行われた世論調査で、「事件を知ったとき、あなたはどう思ったか」という親和欲求についての質問がなされました。この質問に対して、54%の人は「ほかの人と話したいと思った」と答えたといいます。しかし、40%の人は「ひとりでいたかった」と答えたのです。
ひとりでいたいと答えた人の多くは、ケネディ大統領に対して強い賞賛の気持ちをもっており、受けた衝撃も大きかったと考えられます。人は体験する悲しみがあまりにも強いと、その気持ちを他人に見せることをためらうことがあるのです。
Bを選んだ人は感受性が強く、心の動揺を他人に悟られまいと常に神経を張りつめている人なのかもしれません。しかし、そのことが周囲の状況を見えにくくすることもあります。つらいときに、つらい気持ちを誰かと共有したいと思うのは自然なことです。不安や緊張に押しつぶされそうになったときには、肩ひじを張らずに、ほかの誰かと不安をシェアするのも自己防衛のひとつです。

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