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Q9. あなたが苦手なタイプは誰ですか?

次の3人の男性のイラストと自己PR文を30秒間眺めてください。30秒たったら内容を見ないようにします。3人のなかで第一印象が悪かった人を選んでください。

質問項目

Aさん
Bさん
Cさん

第一印象が悪かったのは…

人の本質を見ようとすることで よりよいコミュニケーションを

先入観によって惑わされる「人を見る目」

私たちがあまりよく知らない人について認知しようとするときは、いつくかの情報をもとに「印象」を形成します。このQでは、3人の男性についてどんな印象を形成したかを見ることで、「人を見る目」があるかどうか探ります。
Qの対象となる3人の男性は、明るく人当たりがよく、知的でかつ誠実で物事を冷静に考えられるという長所と、頑固で嫉妬深いという短所を合わせもっています。言葉の順番を入れ替えているだけで、3人の人柄に大差はありません。
しかし、多くの人はCさんにもっとも悪い印象をもったのではないでしょうか。Cさんの自己PR文には、「融通が効かない」というあとの2人にはないマイナスイメージの特定要素が含まれています。また、あとの2人にはある「スポーツマン」というプラスイメージの特定要素が抜けています。
アメリカの心理学者アッシュによると、人が印象を形成するときには、さまざまな性格特性を均等に評価するのではなく、ある特定要素が中心的な機能を果たすとされています。この特定要素を表わす言葉を「中心語」といい、中心語の影響を受けやすい人は、Cさんを選んだはずです。ただ、中心語がその人のすべてを表しているわけではありませんから、中心語に惑わされないよう注意すべきといえます。

人間関係のストレスでは先入観を捨てることで新しい展開が開けることも

では、AさんBさんに対する印象はどうだったでしょうか?
実は、AさんBさんの自己PR文の内容はまったく同じです。しかし、Aさんの自己PR文は、「明るく人当たりのよいスポーツマン」という言葉から始まっているため、よいイメージが先に頭に入ります。いっぽう、Bさんの自己PR文は「頑固で、嫉妬深いところがある」という悪いイメージの言葉で始まっており、その後に続く言葉が印象として残りにくくなっているのです。
このように、最初に入ってくる情報が、後に続く情報に影響を及ぼすことを「初頭効果」といい、初頭効果の影響を受けやすい人ほど先入観にとらわれやすいといえます。Aさんにはいい印象、Bさんには悪い印象という異なる評価を下した人は、第一印象という先入観で人を評価し、本質を見ることを忘れているのかもしれません。
日々受けるストレスのなかでも、人間関係に起因するものは少なくありません。「あの人のこんなところががまんできない」。そんな不満がストレスになっている人は、「あの人」への評価を再確認してみてはどうでしょうか。先入観をいったん捨てて、本質を見る目を養えば、よいところが見えてくるかもしれません。

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