文字サイズ

紙コップを持って、いざ尿検査へ!

血圧測定にドキドキは禁物!

 

主婦の協子さんは、今年40歳。特定健康診査(メタボ健診)を受けるのは初めてですが、順調に検査をこなしています。採血後に少し休憩したあと、名前を呼ばれて尿検査へと向かいます。

上手に採尿できるかな?

そろそろ採血後の休憩も終わり、協子さんは次に尿検査のために呼ばれます。
各種の健診では、あらかじめ配布される専用容器で採尿しておき、健診会場に持参する場合もあります。今回、協子さんが健診を受けている会場では、その場で採尿するシステムになっていました。

『尿検査って、何がわかるんだっけ? 子どもがおなかにいたときの妊婦健診以来かも』

「次は尿検査になります。こちらの紙コップの50ccの目盛くらいまでお小水をとって、検査の窓口に提出してください」

そう言って、内側に目盛が印刷された紙コップを渡されました。外側には協子さんのカルテナンバーがプリントされたシールが貼られています。

「出始めと終わりのほうのお小水はとらずに、中間のところでとってくださいね*

「はい……」

『中間のところっていうのが、むずかしいのよね……。とにかく、あまり緊張すると出るものも出ないし、失敗しちゃいそうだから、リラックス! リラックス!』

そして、紙コップを持ってトイレに向かい、無事に採尿を終えて検査窓口に紙コップを提出。採尿後は、いつもより念入りに石けんで手を洗ってしまった協子さんでした。

出始めの尿には尿道付近の細菌が、終わりごろの尿には分泌物が混入しやすくなります。そこで、できるだけ正確な検査を行うために、出始めと終わりの尿は容器に入れずにトイレに流し、中間の部分の尿を採取します。

尿検査では「見つからない」ことが正常

全身を巡る血液は腎臓でろ過されて、余分な水分や老廃物などが尿になります。そこで、尿に含まれる成分を調べることで、腎臓の機能に異常がないか、血液成分に異常がないかどうかを知ることができます。
特定健康診査で行われる尿検査の項目は、尿糖と尿たんぱくです。これらはメタボリックシンドロームや特定保健指導の判定条件ではありませんが、腎臓障害や糖尿病などの病気の発見に役立ちます。

尿糖は血液中に含まれる糖が尿に排出されたもの、尿たんぱくも血液中に含まれるたんぱく質が尿に排出されたものです。どちらも、通常は尿中にはほとんど含まれません。しかし、何らかの病気や異常があると尿中に排出される量が多くなります。

 

津下 一代 先生

監修者 津下 一代 先生 (あいち健康の森健康科学総合センター センター長兼 あいち介護予防支援センター センター長)
昭和58年名古屋大学医学部医学科卒業後、国立名古屋病院内科(内分泌代謝科)、名古屋大学第一内科での臨床・研究活動を経て、平成4年愛知県総合保健センターに勤務。12年あいち健康の森健康科学総合センター、22年より同あいち介護予防支援センター センター長兼務、23年より現職。
厚生労働省における「健康日本21」、「健診・保健指導プログラム」の各委員会や日本健康会議に携わる。