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不整脈の薬、ジェネリック医薬品ならこんなにオトク!

不整脈の薬、ジェネリック医薬品ならこんなにオトク!

 当コーナーでは、ジェネリック医薬品に替えるとどれだけ節約できるのかを、毎月さまざまな病気ごとにご案内しています。第6回目の今回は、不整脈の薬について取り上げます。また、巻末のコラムでは、新薬よりも工夫が加えられているジェネリック医薬品について紹介します。

心臓病の中で最も多い不整脈。適した抗不整脈薬が使われる

心臓は、1分間に50~100回程度収縮して全身に血液を送り出していますが、この鼓動が何らかの原因で乱れてしまう病気が不整脈です。大きく分けて、リズムが不規則になるタイプのほか、鼓動が1分間に50回以下と遅くなる「徐脈」、逆に100回以上と速くなる「頻脈」があります。

不整脈は健康な人にも起こり、主治医が治療不要と判断することもあります。しかし、命にかかわる恐れや重い合併症の恐れがある場合は、外科治療や薬物治療が行われます。

不整脈の薬物治療は、頻脈についてのもので、原因や症状に適した種類の抗不整脈薬が使われます。長期間服用する場合もありますので、ぜひ、効果や品質は「新薬(先発医薬品)」と同等ながら、価格は約2~8割(平均約半額)の、ジェネリック医薬品(後発医薬品)に切り替えることをおすすめします。

なお、不整脈のある人は、心臓突然死を起こす確率が高くなります。心臓突然死の7割は、家庭で起こっています。家族は、日ごろからどこにAEDの機械があるかを確認し、使用方法を練習しておきましょう(「いざというとき、心肺蘇生とAEDで救える命があります」参照)。

【不整脈の薬の一例】

●抗不整脈薬
一般名:ジソピラミドリン酸塩(150mg錠を1日2回、1年間服用した場合)

商品名 薬価×日数 自己負担額(3割負担)
新薬リスモダンR 1日分100円×365日=36,500円 10,950円
ジェネリックジソピラミド徐放錠 1日分30円×365日=10,950円 3,290円

7,660円オトク!

一般名:アミオダロン塩酸塩(100mg錠を2錠ずつ1日1回、1年間服用した場合)

商品名 薬価×日数 自己負担額(3割負担)
新薬アンカロン 1日分650円×365日=237,250円 71,180円
ジェネリックアミオダロン塩酸塩速崩錠 1日分280円×365日=102,200円 30,660円

40,520円オトク!

一般名:メキシチール塩酸塩(50mg錠を1日3回、1年間服用した場合)

商品名 薬価×日数 自己負担額(3割負担)
新薬メキシチール 1日分80円×365日=29,200円 8,760円
ジェネリックメキシレチン塩酸塩 1日分30円×365日=10,950円 3,290円

5,470円オトク!

一般名:ピルシカイニド塩酸塩(50mg錠を1日3回、1年間服用した場合)

商品名 薬価×日数 自己負担額(3割負担)
新薬サンリズム 1日分210円×365日=76,650円 23,000円
ジェネリックピルシカイニド塩酸塩 1日分110円×365日=40,150円 12,050円

10,950円オトク!

※上記の薬価(薬代)は2018年9月1日現在のものです。
※ここで紹介する薬剤名および用量、薬価は一例です。また、同じ有効成分のジェネリック医薬品でも、メーカーによって価格は異なります。なお、薬価は点数に「五捨五超入」という特別の計算ルールがあります。また、自己負担分は四捨五入され10円単位での支払いになります。
※上記は薬価のみを計算したものであり、実際に支払う医療費には、調剤基本料や薬剤管理指導料、薬剤情報提供料などが含まれます。

コラム新薬(先発医薬品)より使いやすいジェネリック医薬品がある

●患者さんの声を取り入れ、さまざまな工夫がされている

ジェネリック医薬品の開発時には、該当する新薬に対する市場調査を行い、患者さんの声にも耳を傾けて、さまざまな工夫を加えています。例えば、大きくてのみにくい錠剤を小さくしたり、添加物を変更してのみやすい味や匂いにしたり、のみ間違いを防ぐために錠剤に薬の名前を印字するなどの工夫があります。また、「口腔内崩壊錠(OD錠)」「湿性錠」といった剤形のものは、少量の水または唾液ですばやく溶けるため、水が摂取しにくいときや、嚥下に困難がある高齢の人などでも使いやすくなっています。

ジェネリック医薬品への切り替えを検討する際には、薬剤師にそのような薬があるかどうか相談するのもよいでしょう。

堀 美智子 先生

監修者 堀 美智子 先生 (薬剤師、医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー取締役/医薬情報部門責任者)
1977年名城大学薬学専攻科修了。同年4月より同大学薬学部医薬情報室、1980より帝京大学薬学部医薬情報室での勤務を経て、1998年に医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー設立に参加。東京都八王子市にて薬局を運営する傍ら、各種データベースの作成や書籍・ラジオ等での医薬品に対する正しい情報の啓発に携わる。日本薬業研修センター 医薬研究所所長、武庫川女子大学薬学部非常勤講師、名城大学薬学部非常勤講師等も兼務。