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第26回 梅村敏さん

第26回 梅村敏さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、横浜労災病院院長の梅村敏さんです。
梅  村
よろしくお願いします。
住  吉
今日のテーマは、ずばり「腎臓病」。といっても、特に若い世代はあまりピンとこないかもしれませんが、実は患者さんが1,330万人いると考えられているそうですね。
梅  村
はい、そうです。(成人の)8人に1人です。
住  吉
今日は基本的なことから伺っていきたいのですが、まず「腎臓」はどこにあって、どんな働きをしている臓器でしょうか?
梅  村
腎臓は、背中に2つ、背骨の両側にあります。大きさは大体げんこつぐらいの大きさで、100グラムちょっとぐらいの重さ、それが2つあります。その役割は非常に重要で、身体の中の老廃物を身体の外に出していく。最終的には尿として、老廃物や余分な塩分を出す、という働きをしています。あとは、貧血に関係のある、赤血球をつくるホルモンも腎臓から出ていますね。
住  吉
そうなんですね。
梅  村
だから、腎臓が悪くなると貧血になってしまいます。あと、血圧を上げるホルモンも腎臓から出ています。だから、腎臓を両方取ってしまうと、血圧が下がってしまうことがあります。あとは骨ですね。歳を取ると、寝たきりになる原因は骨折が多いのですが、骨を強くするビタミンD3も、腎臓がしっかりしていないとできないですね。だから非常に重要な働きをしている臓器ということです。
住  吉
そして、増えている「腎臓病」ですけれども、腎臓病になるとどんな状態になるのでしょうか?
梅  村
最初はほとんど症状がないですね。それで健康診断などで調べた時に、タンパクや血尿などの尿の異常でわかったり、クレアチニンの数値が高かったりすると、腎臓病を疑うということで、専門の先生や医者に診てもらうように言われると思います。
住  吉
症状として出てきた場合は?
梅  村
(腎臓病が)かなり進行すると症状が出ることが多いので、やはり健診などが重要になると思うんですけれども、症状としては、高血圧ですね。(腎臓病患者の)1,330万人のうち8~9割は高血圧を合併します。あとは、むくみや貧血ですね。血をつくるホルモンができていますから、腎臓が悪くなれば貧血になります。
住  吉
結構進行していても、貧血やむくみだと、もしかしたら気づかないままかもしれないですね…。
梅  村
その通りです。
住  吉
鋭い痛みなどはないんですか?
梅  村
痛みは、特殊な腎臓病以外は基本的にないですね。
住  吉
そうすると自分が気をつけておくしかないと思うのですが、どんな人が腎臓病になりやすいのでしょうか?
梅  村
今、高血圧の方が日本に4,330万人、大人になると2人に1人はなるんですけれども、それを放っておいて腎臓がだんだん悪くなる、ということが多いですね。あとは、腎臓がどんどん悪くなると、最終的に血液透析を受けることになるんですけれども、今、日本で一番大きな原因は糖尿病ですね。糖尿病も2,000万人近くいますが、それを放っておくと、タンパク尿などが出て腎臓が悪くなります。高血圧と糖尿病が非常に多いですね。
住  吉
遺伝もあるのでしょうか?
梅  村
高血圧も糖尿病も遺伝が関係しますから、そういう意味でも(遺伝も)あります。まれにポリシスティックキドニーという、腎臓に水が溜まって大きくなってしまう遺伝性の疾患もありますが、そんなに頻度は多くないです。