文字サイズ

第45回 高野寛さん

第45回 高野寛さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、シンガーソングライター・音楽プロデューサーの高野寛さんです。
高  野
おはようございます。
住  吉
1988年にデビューされ、シンガーソングライター、音楽プロデューサーとして活躍されています。『虹の都へ』『ベステンダンク』『Winter's Tale』などヒット曲がたくさんありますが、昨日ニューアルバム『A-UN』をリリースしたばかりです。ニューアルバムのお話ももちろん伺いたいのですが、その前に…前回の夏のオリンピックが開催されたのはブラジルですが、高野さんはブラジルとすごく縁が深いと伺いました。
高  野
元々ブラジル音楽が好きだったんですけども、元THE BOOMの宮沢くんとすごく交流が深くて、彼がソロワークスをやっている時に一緒にバンドでツアーを回っていたんです。彼もブラジルにすごくはまっていて、ブラジルのミュージシャンの知り合いがいっぱいいるんですよ。それで僕、5回ぐらいブラジルに行きましたね。
住  吉
えーすごい! 向こうでライブを?
高  野
レコーディングかライブで行っていますね。
住  吉
ブラジル音楽、気持ちいいですからね。
高  野
気持ちいいですね。音楽の深さというか、レベルが高いですよね。ブラジル音楽って、欧米のロックに比べるとあまりシャウトしない、割と力が抜けている感じなんですよ。だけど音楽自体はすごくグルーブがあるし、深みもある。アフリカ由来のリズムの深さと、ヨーロッパ由来のハーモニー、メロディーが融合しているところがあって、音楽好きの方はブラジル音楽にはまる方が多いですよね。
住  吉
今お話を伺っていて感覚的に納得したのが、ニューアルバム『A-UN』を聴かせていただいて、ブラジル的な気持ちよさというか、聴いていて本当に心地の良い、でも温かさもあるアルバムだなとすごく感じました。
高  野
ありがとうございます。Darjeeling(ダージリン)という、佐橋佳幸さん、Dr.kyOnさんという名うてのミュージシャンの2人組がいるんですけど、そのDarjeelingのプロデュースで、スタジオライブのようにして、すごい勢いで3日間で録ったアルバムなんです。
住  吉
3日間で! では、ほぼライブをする感覚で?
高  野
本当にそういう気持ちですね。
住  吉
だから『A-UN』? “あうん”の呼吸みたいな?
高  野
そうです。
住  吉
では、タイトルは後で生まれたんですか?
高  野
はい。どういうタイトルがふさわしいかと思って…。スタジオの中で冗談ばかり言っているんですよ、レコーディング中。終始楽しいんだけど、言葉の会話というより音の会話でできあがっているところがあって、阿吽の呼吸を音に残せたなと、そんな気持ちです。
住  吉
新曲、セルフカバー曲を含めて全9曲ありますが、曲はどんな風に?
高  野
Darjeelingと相談している時に、いつもの自分のソロとちょっと違うものを作ったらいいんじゃないかというアイディアがあって、セルフカバー曲を多めにしようということが最初にアイディアとして出てきたんです。
住  吉
セルフカバー自体もどういう基準で選んだんですか?
高  野
そこの選曲もおまかせしちゃったんです。だけど、今の自分が歌って、この時代にもちゃんと響く曲…。僕、女性アーティストに提供している曲が多かったんだけども、男の自分が歌ってもそんなに違和感がないような曲ということも基準になっているのかな。
住  吉
あと、ボブ・ディランのカバー『時代は変わる』も。訳詞はご自身が書かれたんですか?
高  野
はい、自分で書きました。もうライブではだいぶ前から歌っている曲なんですけど、忌野清志郎さんの影響で、洋楽曲に日本語詞をつけるというのが好きで、今でも清志郎さん訳詞のバージョンの『デイ・ドリーム・ビリーバー』という曲が流れていますけれども、自分の中にもそういう感覚がすごく染みついていて、この曲(『時代は変わる』)は今日本語で歌うと面白いんじゃないかなと。50年ぐらい前の曲なんですけど、元の歌詞を読んでみたら、今世界が置かれている状況と50年前のこの歌詞とでリンクするところがあるような気がしたんです。