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第91回 後藤穣さん

第91回 後藤穣さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、日本医科大学耳鼻咽喉科のドクターで、新橋アレルギー・リウマチクリニックでも診療にあたられている、後藤穣先生です。
後  藤
よろしくお願いします。
住  吉
今日のキーワードは、花粉症などの「アレルギー」。改めて、「花粉症」というのはどんな病気なのでしょうか?
後  藤
花粉症は日本ですとほぼイコール「スギ」ということになるんですが、「アレルギー性鼻炎」の中の一つで「スギ花粉症」があります。
住  吉
でも、それ以外のものもあるんですよね?
後  藤
そうですね。「アレルギー性鼻炎」の大きな原因としてはハウスダストで、ハウスダストの主成分がダニなんです。ダニとスギ、その2つの原因で多くの患者さんがいらっしゃいます。
住  吉
日本人の場合は、スギなどの季節性のもの、あとダニは1年中ですよね。
後  藤
そうですね。1年中なんですが、意外と秋口にひどくなる人がいたり。
住  吉
それもダニなんですか?
後  藤
最近、秋の花粉症というものも定着してきているんですが、秋はダニの死骸が飛び散りやすくなるので悪化する、ということがあります。気温が下がって、ダニそのものが住みにくい環境になるということですね。
住  吉
そうなんですか。意外とそれは知られていないですね。
後  藤
ですから、鼻炎だけではなく、喘息で発作が出てしまう方も秋には多いです。
住  吉
あと、あまり知られていない花粉症やアレルギーの原因があるそうですが?
後  藤
最近僕も注目しているのが、ハンノキの花粉症です。カバノキ科という種類で、一般的にはシラカバの方が有名だと思います。花粉がぶら下がっているようにあって、都内でも公園に行くとある場所もあるみたいです。
ハンノキが注目されているのは花粉症の症状で、目や鼻の症状が出るのではなくて、果物や野菜に対して口のイガイガ感などの反応が出てしまう。果物アレルギーや食物アレルギーだと思っていたら、実はハンノキ花粉症だったということもあります。
住  吉
私は、桃やさくらんぼを食べると喉がかゆくなる時があるんです。
後  藤
まさしく、バラ科の果物というのは、ハンノキの花粉症の体質がある方に起こりやすいです。
住  吉
えっ…! ハンノキの近くで食べなければかゆくならないということですか?(笑)
後  藤
ハンノキの花粉が飛ぶのも春先なんです。1~5月頃まで飛んでいるんですが、その頃に食べると反応がひどくなる人がいますよ。
住  吉
そうなんですか! ハンノキアレルギーという言葉はあまり聞いたことがないですね。
後  藤
それよりもどちらかというと、OAS(口腔アレルギー症候群)という名前の方が知られているかもしれないですが、その原因にハンノキの花粉症があるんです。
住  吉
その場合は、どうやって処置されているんですか?
後  藤
治療そのものは難しいんですが、そういう体質があるとこういうものに反応しやすいだろうというリストがあるので、こういうものに気をつけましょうねという話を十分にしておかないと、急に食べてしまったり…。大豆も、豆乳だと生に近いので反応しやすいですね。要注意です。
住  吉
ハンノキアレルギーかどうかのアレルギー検査は、耳鼻科などでしてもらえるんですか?
後  藤
一般的に、血液の検査をすればハンノキという項目があります。それをちゃんと検査してくれる病院がほとんどだと思いますが、そういうところを注意して見ていくとわかります。
住  吉
生活の周りの色々なものでアレルギーの症状が出てしまうということがあると思うのですが、予防や対策として私たちが日頃できること、注意すべきことはどんなことでしょうか?
後  藤
こうしたら症状がゼロになる、というのもなかなか難しいので、原因を減らしましょうと。鼻炎は特にそうなんです。原因がないと鼻炎の症状は出ない。ですから、ダニやスギなどを極力減らすということが非常に重要になるんですよね。
住  吉
つまり、ダニだと掃除?
後  藤
そうですね。掃除も空気清浄機もそうですが、飛び散るものを抑えたり、掃除をしてもらったり…そういうことは僕たちの診察の中でも指導の一環としても話します。スギ花粉もそうですが、できるだけ吸い込まないとか、マスクやメガネも決して無駄ではないですね。