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第100回 梅谷薫さん

第100回 梅谷薫さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、新橋内視鏡クリニックの院長、梅谷薫先生です。
梅  谷
よろしくお願いいたします。
住  吉
今日のテーマは「大腸がん」。大腸がんと聞いても、特に20~30代の方はピンとこないかもしれないですが、ピンとこないままではいけないくらい、意識した方がいい病気なんですよね。
梅  谷
そうですね。20~30代の方はほとんど大腸がんになることはないんですが、40代ぐらいから大腸がんが増えてきて、年齢と共に増加していきます。日本人のがん死亡の中で、男性であれば、肺がん、胃がんに次いで第3位、女性であれば、第1位の死亡原因となっています。毎年、新しく大腸がんになる方が、男性8万人、女性6万人と言われていますが、だいたい3万人ぐらいの方が男女共に亡くなっていますので、例えば、がんは日本人の死亡の中の3割ぐらい、つまり私たちがこれからの人生を考えた時に、がんで死なないようにするにはどうしたらいいか、その中でも肺がんと大腸がんは特に多いので、これに対しての対策を立てておくということは非常に大事じゃないでしょうか。
住  吉
大腸がんの原因は、どんなことが考えられるのでしょうか?
梅  谷
大腸がんの原因はいくつか考えられていて、単純ではないんです。例えば、胃がんであれば、99%はピロリ菌。肺がんはタバコですから、タバコを減らしていけば20~30年後には肺がんは減ります。だけど、大腸がんはそうではない。ただ、日本人の食事がこの50年でずいぶん欧米化しました。食事の中で大腸がんのリスクが一番高いのは、牛や豚の肉の赤身肉、そして加工肉だというのが統計ではっきり出ています。
赤身の肉で大腸の炎症が起きやすくなるので、これが良くないのではないかと言われています。
住  吉
罹患すると、どんな症状が表れるんですか?
梅  谷
有名なのは、血便。真っ赤な血が出る。そして便が細くなる。それからお腹が痛くなったり、腸閉塞を起こしたり、食欲が落ちる。だけど、これはかなり進行したがんの特徴です。小さながんですとそんなに出ない。だから、検便の検査のように目に見えない血便をとらえれば、がんがもっと早く見つかるのではないかという発想に繋がるわけです。
住  吉
早期で発見すると治るものなんですか?
梅  谷
早期発見ですと5年生存率が9割以上、つまり大腸がんは、早期に見つけてしまえばほとんど治せるがんなんです。
住  吉
ではそのためにも、検診が欠かせないということになりますよね。
梅  谷
そうですね。大腸がん検診で、便をとって2日間にわたってチェックしますと、それによって大腸がんの確率がわかるということなので、大変大事な検査だと思います。
住  吉
検便による検査の他に、「大腸内視鏡検査」という検査方法があります。先生はこの内視鏡検査のスペシャリストでいらっしゃいます。これまでに5万件を超える内視鏡検査を行ってこられたそうですが、(大腸内視鏡検査は)確実に早期に大腸がんを発見できる方法ということなのでしょうか?
梅  谷
そうですね。検便の検査は大変良い検査で、非常に安く、しかも手軽で、大腸がんを減らすのに大変役に立つということははっきりしています。しかし同時に、見逃しが起きることがあるわけです。例えば、がんの中でもなかなか出血しないがんというものがありますので、大腸がんをきちんと診たいという方は、40歳を超えたら一度は大腸の内視鏡検査を受けていただきたいと思います。色んな検査方法がありますが、やはり内視鏡が一番大腸がんを早期のうちから見つけることができ、しかも早期のがんを治療することができます。日本は、世界でも内視鏡の技術がトップのランクなんです。
住  吉
受けたことがない人は、緊張したり怖かったり、不安に思う気持ちもあると思うのですが、具体的にはどんな検査なのでしょうか?