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大腸がん検診‐ごく簡単な検査で早期発見が可能

大腸がん検診‐ごく簡単な検査で早期発見が可能

日本における大腸がん患者は年々増えており、女性では死亡原因の第1位、男性でも第3位となっています。一方、大腸がんは、早期であれば治る確率が高く、90%以上が完治するがんでもあります。大腸がん検診はとても簡単に受けられるうえ、有効性も証明されているので、定期的に受診し、早期発見に努めることが大切です。

大腸がん検診の流れ

国の指針によって推奨されている大腸がん検診の内容は「問診、および便潜血検査」で、対象者と受診間隔は「40歳以上、年1回」です。

●問診
便通の状況や自覚症状、家族歴、過去の検診の受診状況等を聞かれます。

●便潜血検査
いわゆる検便のことで、便に潜む血液の有無を調べる検査です。大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動する際に便に血液が付着します。初期の大腸がんでは自覚症状がほとんどありませんが、便潜血検査では目に見えないわずかな血液も見つけることができるため、大腸がんの発見に有効です。

一般に行われている便潜血検査では、2日間分の便を採取します。専用の検査キットを用い、検査日の2~5日前に便を採取して、医療機関に提出します。

食事制限などもなく、非常に簡単な検査です。しかも、便潜血検査を受けた人では大腸がんによる死亡率が60~80%低下し、進行がんが約50%減るなど、その有効性が認められています。

なお、女性の場合、月経中は検診を受けられない場合があります。大腸からの出血なのか月経血なのか、正しく判定できない可能性があるためです。自治体によっては月経中は受診できないと定めているところもあるので、あらかじめ検診の要項や注意事項を確認してください。

 

安田 聖栄 先生

監修者 安田 聖栄 先生 (医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 理事長 兼 健診センター長
東海大学医学部客員教授)
1977年大阪大学医学部卒業、2008年東海大学医学部消化器外科教授、同付属病院副院長、2016年より四谷メディカルキューブ理事長。日本外科学会、日本消化器外科学会、指導医・専門医。著書は『最新のがん検診がわかる本』(法研)、『一般診療医のためのPET画像の見かた』(金原出版)、『エッセンシャル医療安全』(金原出版)、『がんのPET検査がわかる本』(法研)など。