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乳がん検診①-40歳以上は2年に1度マンモグラフィ検査を

乳がん検診①-40歳以上は2年に1度マンモグラフィ検査を

日本人女性がかかるがんのうち、最も多いのが乳がんです。発症は30歳代から増え始め、ピークは40歳代後半から50歳代前半です。乳がんは、検診での早期発見が可能ながんの1つであり、定期的な検診受診を欠かさないことと、万が一「要精密検査」といわれたら必ず受けることが大切です。

乳がん検診の流れ

国の指針によって推奨されている乳がん検診の内容は「問診および乳房X線検査(マンモグラフィ)」で、対象者と受診間隔は「40歳以上、2年に1回」です。

●問診
乳がんのリスク要因の確認のために、初潮年齢や現在の月経の状況、妊娠・分娩・授乳の経歴、また血縁者でがんにかかった人がいるかどうか、などの質問に答えます。  乳がんの発症には女性ホルモンのエストロゲンが大きくかかわっており、エストロゲンの分泌量が多い時期が長く続くほど、乳がんのリスクが高くなります。また、血縁者に乳がんの患者さんがいる場合は、遺伝的に乳がんになりやすい体質を受け継いでいる場合があります(遺伝性乳がん。「親族にがんの患者がいれば、同じがんになりやすい?」参照)。

●マンモグラフィ
マンモグラフィは乳房のX線検査です。乳房を2枚の透明な板で挟んで圧迫し、乳腺のようすを撮影します。わきの下の部分まで撮影するのは、リンパ節のようすも確認するためです。なお、撮影は左右それぞれの乳房を片方ずつ行います。強く圧迫するため撮影時には多少痛みがありますが、短時間であり、痛みが長く残ることはありません。

マンモグラフィの画像では、正常乳腺組織の中にがんなどの病変や石灰化した部分が白く映ります。早期のがんやしこりをつくらないがんも発見できるので、乳がんの早期発見に有効で、乳がんの死亡率を低減できることが明らかになっています。

(マンモグラフィ画像提供:医療法人社団あんしん会四谷メディカルキューブ)

ただし、乳腺が発達している若い女性や乳腺の密度が濃いタイプ(高濃度乳房)の女性では、乳房全体が白く映ってしまうので、異常が見つけにくいという限界があります。また、X線を使うので妊娠中には検査を受けられません。これらの人にはマンモグラフィより超音波(エコー)検査が適しています。

 

安田 聖栄 先生

監修者 安田 聖栄 先生 (医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 理事長 兼 健診センター長
東海大学医学部客員教授)
1977年大阪大学医学部卒業、2008年東海大学医学部消化器外科教授、同付属病院副院長、2016年より四谷メディカルキューブ理事長。日本外科学会、日本消化器外科学会、指導医・専門医。著書は『最新のがん検診がわかる本』(法研)、『一般診療医のためのPET画像の見かた』(金原出版)、『エッセンシャル医療安全』(金原出版)、『がんのPET検査がわかる本』(法研)など。