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前立腺がんPSA検査─メリット、デメリットを理解したうえで検討を

前立腺がんPSA検査─メリット、デメリットを理解したうえで検討を

PSAが高いと言われたら

PSAが高いと言われた場合は、泌尿器専門医を受診し、精密検査がさらに必要かどうかを相談します。一般的には、PSAを再度測定し、値の変動があるかどうかを確認します。そのうえで、必要に応じて直腸診や経直腸エコーが行われます。

直腸診は、医師が肛門から指を入れ、腸壁ごしに前立腺の状態を確認する検査です。表面に凹凸や硬い部分がある場合には前立腺がんが疑われます。一方、経直腸エコーは、超音波を発する器具(プローブ)を肛門から入れ、前立腺の大きさや形を画像で確認する検査です。

これらの検査の結果、前立腺がんの疑いがある場合には、確定診断のために前立腺生検を行います。前立腺の画像を見ながら細い針を刺し、10~12カ所から前立腺の組織を採取して、顕微鏡で調べます。検査時には局所麻酔をするので、痛みはありません。ただし、合併症として、出血、感染、排尿困難などが起こる場合があります。また、重篤な感染症はまれではあるものの、生検のあとに発熱などがあった場合は、早めに担当医に報告することが大切です。

さらに、前立腺がんと診断されて治療する場合には、合併症などのデメリットも考慮しなければなりません。そのため、前立腺がんが発見された場合には、経過観察するか治療するかは、医師が進行度や全身状態、年齢等を考慮して最適な方法を検討します。

家族歴がある人はより慎重に検討を

PSA検査は、50歳以上の人が対象となり、人間ドックのほか、かかりつけ医でも受けることができます。PSA検査による前立腺がん検診のメリットとデメリットを理解し、かかりつけ医に相談するなどして討するのもよいでしょう。自治体によっては補助の対象となっている場合があるので、お住まいの自治体の担当窓口に問い合わせください。

前立腺がんには遺伝的要因もあるとされます。もし親兄弟が比較的若い年齢で前立腺がんにかかったり、亡くなったりしている場合は、PSA検査を受けておくほうが安心でしょう。

安田 聖栄 先生

監修者 安田 聖栄 先生 (医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 理事長 兼 健診センター長
東海大学医学部客員教授)
1977年大阪大学医学部卒業、2008年東海大学医学部消化器外科教授、同付属病院副院長、2016年より四谷メディカルキューブ理事長。日本外科学会、日本消化器外科学会、指導医・専門医。著書は『最新のがん検診がわかる本』(法研)、『一般診療医のためのPET画像の見かた』(金原出版)、『エッセンシャル医療安全』(金原出版)、『がんのPET検査がわかる本』(法研)など。