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ここが知りたい! がん検診Q&A

ここが知りたい! がん検診Q&A

Q3 がん検診はどこで受けられますか? 費用は無料ですか?

●A 日本で実施されているがん検診には、職場や健康保険組合、自治体などによる費用補助のある「対策型検診」と、自己負担で受ける「任意型検診」があります。職場以外の対策型検診は、各地方自治体(都道府県、市区町村、特別区)から委託を受けた医療機関などで受けることができます。一方、任意型検診は、特定の医療機関や健診機関などで受けることができます。

  対策型検診 任意型検診
目的 対象となる集団全体の死亡率を下げる 個人の死亡リスクを下げる
概要 公的な予防対策として行われる医療サービス 医療機関・検診機関などが任意で提供する医療サービス
検診対象者 一定の年齢範囲に該当する社員や住民 全員不特定
検診費用 無料、または少額の自己負担 全額自己負担
検診例 住民健診、職域検診 人間ドック、がんスクリーニング検査

なお、対策型検診の自己負担額や受診のしかたなどは、各健保組合や自治体などによって異なるため、それぞれの広報紙やホームページなどで確認してください。

Q4 去年受けてがんが見つからなかったので、今年は受けなくても問題ないでしょうか?

●A 去年「異常なし」だったとしても、そのときはまだ小さかったがんが、1年経って大きくなっている可能性もあります。がんは、進行するまでは自覚症状に乏しいことがほとんどなので、早期発見のためには定期的にがん検診を受けることが大切です。早期に発見できれば、それだけ治療も軽く済むため、身体への負担も少なくなります。

Q5 がん検診で「要精密検査」と言われたら、どうしたらいいですか?

●A 「要精密検査」と判定されたからといって、必ずしもがんが見つかるとは限りません。しかし、本当にがんがあった場合、そのまま放置してしまうと、がんがどんどん進行し、命を脅かす危険もあります。

「要精密検査」と判定された場合は、本当に異常があるかどうかを調べるため、精密検査を受ける必要があります。精密検査の結果、「異常なし」または「良性の病変」と判定された場合は、ひとまず安心。その後も引き続き、定期的に検診を受診しましょう。一方、「がん」と判定された場合は、医療機関での治療へ進みます。

がん検診で「要精密検査」となっても、検査を受けずに放置している人が少なくありません。精密検査までしっかり受けてこそ、がん検診の意味があります。できるだけ早期に発見するために、「要精密検査」と言われたら、必ず精密検査を受けるようにしてください。

最後になりますが、がんは無症状の段階で発見し、治す時代です。がんになるのは仕方ありません。しかし、がん検診で早期発見し完治すれば、その人の努力の賜物として賞賛されるべきことでしょう。

安田 聖栄 先生

監修者 安田 聖栄 先生 (医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 理事長 兼 健診センター長
東海大学医学部客員教授)
1977年大阪大学医学部卒業、2008年東海大学医学部消化器外科教授、同付属病院副院長、2016年より四谷メディカルキューブ理事長。日本外科学会、日本消化器外科学会、指導医・専門医。著書は『最新のがん検診がわかる本』(法研)、『一般診療医のためのPET画像の見かた』(金原出版)、『エッセンシャル医療安全』(金原出版)、『がんのPET検査がわかる本』(法研)など。