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野菜力でメタボ解消

野菜力でメタボ解消

 低エネルギーで、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが豊富な野菜は、メタボ脱出の心強いみかた。生活習慣病の予防のためには「1日350gの野菜」をとることがすすめられます。1食平均120gとすれば、生なら両手いっぱい、加熱すれば片手いっぱいくらいの量と考えましょう。コンビニなどで売られている野菜の総菜なら1食2パックが目安です。

ビタミン・ミネラル類、食物繊維が豊富

 メタボリックシンドローム対策で挙げられる食事面の重要なポイントの一つに、「野菜をたくさんとる」ことがあります。野菜が重要視されるのは、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維が豊富なこと。これらのどれもが、メタボはもちろんのこと、ほかの生活習慣病の対策においても欠かすことができない栄養素です。

活性酸素の発生を抑える抗酸化ビタミン

 抗酸化ビタミンというのは、活性酸素の発生を抑える働きのあるビタミンの総称で、代表的なものが野菜に豊富なβカロテンやビタミンCです。
 活性酸素は、呼吸で体内に取り込んだ酸素が全身に運ばれる過程で発生し、強い酸化力があります。この力で細菌やウイルス、有害物質などを無害化する働きがありますが、過剰に発生すると細胞の老化を早めたり動脈硬化を進行させたり、発がん物質を作るなどの悪影響も出てきます。

βカロテン……緑黄色野菜の赤や黄色の色素として存在し、体内に取り込まれてビタミンAの働きをします。モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草、春菊などに豊富です。

ビタミンC……熱に弱く水に溶けやすいので野菜でとるには生食がよいのですが、加熱するときは手早く調理するのが損失を防ぐコツ。メタボ以外では、カゼなどによる発熱時やストレスがかかっているときは消耗しやすいので十分にとる必要があります。ブロッコリー、赤ピーマン、黄ピーマン、芽キャベツなどに豊富です。じゃがいもやさつまいもにもビタミンCが含まれ、でんぷん質にガードされいるので比較的熱に強いビタミンC源といえます。

高血圧予防の助っ人、カリウム

 高血圧の予防には食塩の摂取量を抑えることが大変重要です。日本高血圧学会では1日の望ましい摂取量は6グラム未満を推奨していますが、日本人の平均は現状で10.7グラム(「平成21年国民健康・栄養調査」厚生労働省)と隔たりがあります。
 とりすぎた食塩は体外へ排出したいところですが、このときに野菜や果物に豊富なカリウムが力になります。カリウムには体内の余分な食塩の、腎臓からの排出を促す働きがあるのです。ほうれん草、小松菜、にんじん、トマトなどに豊富です。

食物繊維で“快腸”生活

 食物繊維は日本人の食生活で足りていない栄養素の一つです。成人は1日20~25グラムの摂取が望ましいのですが、現状は14.3グラム(同)にすぎません。この不足は便秘、肥満、高血圧、動脈硬化などを引き起こす要因になります。野菜はその豊富な食物繊維も大いに期待されています。オクラ、モロヘイヤ、ごぼう、ブロッコリーなどに豊富。

1日350グラムも加熱するととりやすい

 野菜の望ましい摂取量は1日に緑黄色野菜120グラム以上、その他の野菜230グラム以上、合計350グラム以上です。量る目安としては、生の千切りを両手で山盛り3.5杯ほど。これを生で食べるのは結構大変なので、煮る・ゆでる・蒸すなどしてカサを小さくするとか、汁やスープにたっぷりの具として入れるととりやすくなります。

小池 澄子 先生

監修者 小池 澄子 先生 (管理栄養士、料理研究家)
女子栄養大学生涯学習講師ほか、複数の大学で非常勤講師を勤める。食と自然と人を結ぶネットワーク有限会社カナ代表。企業やクリニックで健康管理に関わり、保育園や地域で子育て支援、栄養相談、離乳食教室、講演など行っている。栄養、料理、農場を通じて心と体と社会の健康を高める情報やレシピを提供し、“命を繋げてゆく食”を柱に食育活動展開中。著書に『簡単でおいしいおやつ』(かもがわ出版)、『おいしい山歩き』(大月書店)、『ステップアップ離乳食』(学習研究社)、『初めての離乳食』(ベネッセコーポレーション)、『黒豆健康生活』(青春出版)など多数。