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ワンランク上のウオーキングで健康効果をアップしよう

ワンランク上のウオーキングで健康効果をアップしよう

 ウオーキングは、メタボの予防と改善、ロコモティブシンドロームの予防、ストレス解消、脳への刺激などに有効で、お金もかからない手軽な健康法として知られています。今までのウオーキング法から少し上のレベルの歩き方を実践し、より健康効果をアップしましょう。

年の初めにウオーキングをバージョンアップ

 新しい年が明け、この1年の健康づくりをプランニングしている人もいるでしょう。これまで手軽な健康法としてウオーキングを楽しんできた人は、今年は少しバージョンアップしてみてはいかがでしょうか。少し上のレベルの歩き方で、体の内も外も、より健康的に輝く方法をご提案します。

 今さらかもしれませんが、ここでウオーキングのさまざまな効果を確認しておきましょう。

  • メタボの予防と改善
    ウオーキングを続けることにより、肥満をはじめ 血糖・血圧・血中脂質・コレステロール値などが改善。メタボリックシンドロームの予防や改善、動脈硬化や糖尿病を防ぎます。
     
  • ロコモティブシンドロームの予防
    骨や関節、筋肉などを刺激し、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防効果もあります。
     
  • ストレス解消、脳にも刺激
    運動することで脳内に神経伝達物質の1つであるβエンドルフィンが分泌され、気分の高揚や幸福感が得られます。脳へも適度な刺激を与え、集中力の向上や認知症予防も期待できます。
     
  • 美容効果
    血液循環や全身の代謝が促進され、美肌づくりが期待できます。

運動強度とモチベーションをアップする

 それでは具体的に、これまでのウオーキングをバージョンアップする方法をご紹介しましょう。対象はこんな人です。

  • ともかくも週に1-2回は意識して歩いていた。
  • 歩き方は、ノンビリ楽しみながら。
  • 体重や検査値への改善効果は実感できないので、やめようかなと思うときがある。

 こういった人は、何もしないより、一応歩いていたことは評価できます。その効果を確実に実感できる方法に変えてみましょう。
 まずは、「ノンビリウオーク」を少しスピードアップして「やや速歩き」に。速さは1分間に90mほど歩くくらいが目安です。体感的には、少し息が切れます。これを20分以上1日おきに行うのが、健康効果を高めるためには最適とされています。

 歩き方にも注意してください。「ノンビリウオーク」のときは足裏をベタベタ着地していたかもしれません。それを、かかとで着地し、つま先で地面を蹴る歩き方に。こうしないと1分間で90mは無理でしょう。
 やや速歩きになると、ゆるんでいた姿勢に力がみなぎるはず。これを見た目にも美しくするには、ファッションモデルたちの歩き方が参考になります。彼女たちの歩き方の特徴は、頭の高さが変わらないこと。まっすぐ前を見て、頭が上から吊るされているイメージです。前方からは足裏が見えるほどつま先を上げて着地すると、自然にかかとから着くことになります。腰を左右にローリングさせ、競歩のように歩くモデル歩きは疲れにくいともいわれます。

 バージョンアップしたウオーキングをすぐに忘れてしまわないように、モチベーションを保つ工夫も必要。歩いた距離を記録していくと、距離が延びる楽しみができて長続きしやすいでしょう。家族や知人などを誘えれば、自分だけやめるわけにもいきませんね。

より高いレベルへ挑戦──大またウオーク、インターバルウオーク

 さらにより高いレベルのウオーキングに挑戦意欲のある人には、「大またウオーク」や「インターバルウオーク」をおすすめします。
 「大またウオーク」は文字通り、歩幅を広げて腕も大きく振って歩きます。みぞおちあたりから脚を振り出すイメージでやると、骨盤や下半身の筋肉を大きく使うのでウエストのシェイプアップやヒップアップの効果があります。

「インターバルウオーク」は、ゆっくり歩き(1分間に60mくらい)と速歩き(1分間に90mくらい)をそれぞれ3分間ずつ交互に繰り返す歩き方です。下半身の筋力や持久力(スタミナ)が向上することが確かめられています(*)

www.jtrc.or.jp/interval/

森谷 敏夫 先生

監修者 森谷 敏夫 先生 (京都大学大学院 人間・環境学研究科 応用生理学研究室教授)
1980年、南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、Ph.D.)テキサス大学、テキサス農工大学大学院助教授、京都大学教養部助教授(准教授)、カロリンスカ医学研究所国際研究員(スウェーデン政府給付留学)、米国モンタナ大学生命科学部客員教授などを経て、1992年、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(准教授)、2000年から現職就任。専門は応用生理学とスポーツ医学。国際電気生理運動学会会長、アメリカスポーツ医学会評議員、日本運動生理学会理事ほか、複数の要職兼務。主な著書は『メタボにならない脳のつくり方』『人は必ず太る しかし 必ずやせられる』ほか。