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“霜降り”状態になっている「脂肪筋」、改善には運動が有効

“霜降り”状態になっている「脂肪筋」、改善には運動が有効

 第3の脂肪と呼ばれる異所性(いしょせい)脂肪が筋肉内に溜まる「脂肪筋」は、筋肉が“霜降り肉”状態になること。脂肪筋が増えると、糖尿病などの危険が高まります。脂肪筋の改善には食事療法に運動療法を加えることが効果的。肥満体ではなくても、日ごろから体を活発に動かす心がけが大切です。

“霜降り”に見える部分以外の筋肉にも脂肪が蓄積

皮膚の下に溜まる皮下脂肪、小腸を包む腹膜に溜まる内臓脂肪以外の部分(異所)にも脂肪が溜まることが近年明らかとなり、皮下脂肪、内臓脂肪に次ぐ第3の脂肪と呼ばれるようになりました(「やせている人も生活習慣病に! 『第3の脂肪』にご用心」参照)。

第3の脂肪は、現在のところ14カ所の“異所”に溜まることがわかっており、その1つが筋肉。それが「脂肪筋」と呼ばれます。

筋肉内に溜まった脂肪は、検査画像では白く映って“霜降り肉”のように見えます。さらに、画像では白く見えない“赤身”の部分の細胞内にも脂肪は蓄積しているとされています。

脂肪筋の増加で2型糖尿病悪化や運動機能低下の危険

脂肪筋が増えると、筋肉でのインスリンの効きめが悪くなって血糖を下げにくい体質(インスリン抵抗性)になり、2型糖尿病やメタボリックシンドロームが悪化しやすくなることが指摘されています。

また、脂肪筋が多いと、加齢とともに運動機能が低下する「サルコペニア」になる危険性が高くなります。これをチェックするには、「いす座り立ちテスト」が目安になると名古屋大学の研究チームが報告しています。いすに座ったり立ち上がったりする動作を繰り返し、連続10回行うのに要する時間で判定するだけの簡単なテストなので、挑戦してみましょう。

森谷 敏夫 先生

監修者 森谷 敏夫 先生 (京都産業大学 共通教育推進機構教授)
1980年、南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、Ph.D.)テキサス大学、テキサス農工大学大学院助教授、京都大学教養部助教授(准教授)、カロリンスカ医学研究所国際研究員(スウェーデン政府給付留学)、米国モンタナ大学生命科学部客員教授などを経て、1992年、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(准教授)、2000年から同科教授。2016年から京都大学名誉教授および現職。専門は応用生理学とスポーツ医学。国際電気生理運動学会会長、アメリカスポーツ医学会評議員、日本運動生理学会理事ほか、複数の要職兼務。主な著書は『メタボにならない脳のつくり方』『人は必ず太る しかし 必ずやせられる』ほか。