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放置すると危険な「血糖値スパイク(食後高血糖)」

放置すると危険な「血糖値スパイク(食後高血糖)」

健診ではわかりにくい血糖値スパイク

血糖値スパイクを起こしている人でも、空腹時には血糖値が正常レベルまで下がっていることがあります。健診で検査される血糖値は一般的には「空腹時血糖値」なので、血糖値スパイクを起こしているかどうかはわかりません。これをチェックするには、「食後2時間血糖値」や「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の検査が必要です。

ちなみに、九州大学が福岡県内で40歳以上の住民を対象に行った大規模な健康調査では、約2割の住民に血糖値スパイクが起きていることがわかったそうです。

血糖トレンドから血糖値スパイクを見つける

血糖値は1日のうちに、食事や運動、ストレス、ホルモンなどさまざまなものの影響で変動します。血糖値の変動を数日間にわたって記録してデータ解析すると、その人の典型的な血糖値の変動傾向(血糖トレンドといいます)が見えてきて、血糖値スパイクや夜間低血糖などが見つけやすくなります。

それには、センサーを体に装着することで継続的に血糖値を測定する「持続血糖測定器」などが有効です。採血が不要で、本人が結果をチェックできるものも登場してきました。

なお、血糖値スパイクが起こるということは、糖尿病になりかかっている状態。指摘されたら、ただちに生活習慣の改善(「空腹時血糖は低いのにHbA1cだけが高い 食後高血糖かも」参照)に着手してください。

荒木 葉子 先生

監修者 荒木 葉子 先生 (産業医・内科医 荒木労働衛生コンサルタント事務所所長)
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。