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男性の生活習慣病は30代から! 放置できない痛風・高尿酸血症

男性の生活習慣病は30代から! 放置できない痛風・高尿酸血症

 痛風はかつて“ぜいたく病”と呼ばれ、接待や宴会の多い中高年男性に目立ちました。それが今や、痛風予備群の高尿酸血症は30代男性に最も多く、20代でも要注意という時代に。主な原因は不適切な生活習慣ですから、30代のうちからメタボ予防の意識は必要です。

痛風予備群が最も多いのは30代男性

30代といえば、職場では最もパワフルに活躍する世代。バリバリ働く姿は頼もしい限りですが、その一方でワークライフバランスが偏ったり、ライフスタイルが乱れたりしてしまう人も多いでしょう。

そのためか、痛風予備群である高尿酸血症の人は30代男性に多く、40代、20代の男性にも目立ちます。高尿酸血症になるような生活は、メタボ(メタボリックシンドローム、内臓脂肪型肥満)も招きます。30代だから特定健康診査(メタボ健診)はまだ先の話、と悠長に構えてはいられません。

高尿酸血症は、たまり過ぎた尿酸が関節内で結晶化する病気

高尿酸血症とは、血液中の尿酸の濃度(尿酸値)が7mg/dlを超えている状態。9mg/dl以上になると痛風発作の危険性が非常に高まります。

尿酸の原料は、プリン体という細胞核の核酸を構成する物質。体内の代謝活動で作り出されたプリン体が肝臓で分解されると尿酸が生成されます。通常、1日約700mgの尿酸が体内で作られ、同量が汗や尿、便として排出されて、一定量に保たれています。高尿酸血症になるのは、産生過剰型12%、排泄低下型60%、混合型25%といわれており、遺伝的な影響もあるといわれています。プリン体の多い食事(白子、レバー、魚介類の干物など)やアルコールの摂り過ぎ、肥満などが原因でバランスが崩れると、血液中の尿酸が多くなってしまいます。

増え過ぎた尿酸が関節液に溶け込み、濃度が高くなると結晶化して関節内に蓄積。これがはがれて関節液内に流れ出すと、炎症が起きて激しい痛み(痛風発作)が生じます。

過剰な尿酸がたまるのは関節ばかりではありません。腎臓内に沈着すれば腎障害、尿路にたまれば尿路結石を引き起こします。

荒木 葉子 先生

監修者 荒木 葉子 先生 (産業医・内科医 荒木労働衛生コンサルタント事務所所長)
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。