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人生100年時代を健康に過ごすためには、生活習慣改善が欠かせません

人生100年時代を健康に過ごすためには、生活習慣改善が欠かせません

 現代日本は「人生100年時代」といわれていますが、100歳までいきいきと過ごすには、心身ともに健康を保つ必要があります。そのために欠かせないのは、若いうちから「病気にならない正しい生活習慣」を続けることです。今年度当コーナーでは、「人生100年時代を健康に過ごすための生活習慣」をテーマに、よりよい生活習慣を1つずつ取り上げて解説していきます。

死因や、介護が必要となった原因の多くが生活習慣病

わが国の死因トップ3が何か、ご存知ですか? 第1位は「悪性新生物(がん)」、第2位が「心疾患(心臓病)」、第3位は「脳血管疾患(脳卒中)」です。年によって多少の変動はありますが、ほぼこの3疾患で推移しています。*1

これらの病気は、喫煙や不健康な食事、運動不足・活動量不足、過度な飲酒といった、不適切な健康習慣によって起こることが多い「生活習慣病」です。がんの発生に生活習慣がかかわっていることは明らかですし、メタボ(メタボリックシンドローム、内臓脂肪型肥満)や糖尿病・高血圧症・脂質異常症になると、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。

また、わが国の「介護が必要となった主な原因の構成割合」を見ると、脳卒中が16.6%、心臓病が4.6%です。この2つを合わせた循環器病が、介護が必要となった原因のなかで最多となっています。さらに、原因の18.0%を認知症が占めていますが、脳血管型認知症やアルツハイマー型認知症などにも生活習慣が関係していることがわかっています。*2

自分自身の健康課題を把握し改善することは、命を守るためにも、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)の延伸のためにも大切です。

よい生活習慣は一日にしてならず。正しい健康情報を手に入れよう

とはいえ、肥満を解消するために「すぐやせられる」といったダイエット法に飛びついたり、不健康な食事を改善するために「これを食べれば◯◯に効果がある」といった健康食品などを摂り続けるようなやり方は、よくありません。すぐやせられる減量法にはリバウンドがつきものですし、特定の食品ばかりを食べることで、かえって健康を害することもあります。長年の生活習慣の乱れを「すぐに」「手軽に」解決できることは少ないと思ってください。

健康に近づくには、科学的根拠に裏打ちされた、正しい生活習慣を身につけること、そして継続することが重要です。取り組めることからチャレンジし、続けていきましょう。

荒木 葉子 先生

監修者 荒木 葉子 先生 (産業医・内科医 荒木労働衛生コンサルタント事務所所長)
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。