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あなたの体調不良は、ストレスのせいかも

あなたの体調不良は、ストレスのせいかも

 ストレスが解消されずに過剰になり、慢性化していくと、精神面の異常だけでなく、体の異常になって現われてくるケースも増えています。ストレスが原因となって現われる病気にはさまざまなものがあり、あなたの体の不調もストレスがかかわっているのかもしれません。

身近な病気がストレスで起こっていることも

 ストレスによって起こってくるのは、心の不調だけではありません。「病は気から」というように、ストレスは体にさまざまな悪影響を及ぼします。気管支ぜんそくや高血圧、胃潰瘍(いかいよう)など、日ごろからよく耳にする病名がストレスと関係しているのです(下表参照)。
 また、「仮面うつ病」のように、体の不調ばかりが前面に出て精神面の症状が隠れているうつ病もあります。だるさや不眠、頭痛や腹痛、胸の痛みなどさまざまな症状が出て内科や外科、婦人科などに受診しても、原因がわからず、薬も効果がないため病院を転々としてしまうことも多いようです。

ストレスがかかわる体の主な病気

 
部位 主な症状・病気
内分泌・代謝系 肥満症、糖尿病、腎性糖尿、甲状腺機能亢進症など
循環器系 本態性高血圧症、本態性低血圧症、神経性狭心症など
呼吸器系 気管支ぜんそく、神経性呼吸困難など
消化器系 慢性胃炎、急性胃拡張、消化性潰瘍、胃アトニー、慢性すい炎、慢性肝炎、 神経性食欲不振など
神経・筋肉系 めまい、偏頭痛、冷え性、自律神経失調症、慢性疲労、運動異常など
泌尿・生殖器系 神経性頻尿、インポテンツなど
産婦人科領域 月経困難症、無月経、月経前緊張症、過少月経、頻発月経、婦人不定愁訴症候群など
整形外科領域 関節リウマチ、関節痛、腰痛、外傷性頸部症候群など
眼科領域 眼精疲労、中心性網膜症、眼瞼けいれん、眼底出血など
耳鼻咽喉科領域 アレルギー性鼻炎、メニエール症候群、嗅覚障害、耳鳴り、難聴、失声など
皮膚科領域 神経性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮膚掻痒症、 アレルギー性皮膚炎(食品アレルギー、接触性皮膚炎など)、慢性じんましん、湿疹など

山本晴義監修『ストレスチェックノート』(法研)2005年 より

ストレスが関係して起こる異常にはその改善も必要

 気管支ぜんそくや高血圧などの病気が、すべてストレスにかかわっているわけではありません。ストレスが関係している場合と、そうでない場合が考えられます。ここで大切なのは、体の異常の発症や経過にストレスが関係している場合は、体の治療とともに、ストレス状態の改善にもアプローチしていく必要があることです。
 あなたが体に不調を感じていたとしたら、体の異常の原因に対処するのと同時に、一度ストレスがたまっていないかどうか、自分自身を見直してみるのもよいでしょう。自分の心の声を聴き、ストレスを解消するチャンスととらえてみてはいかがでしょうか。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。