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部屋の掃除で、心もすっきり

部屋の掃除で、心もすっきり

 忙しい毎日、つい後回しになりがちな掃除。家の中がちらかっているのは、心が乱れていることの表れ……などとよくいわれます。その反対に、ちらかっていた家の中を片付けたり、ぴかぴかに磨き上げたりすることで、心もすっきりさせる効果が期待できるのです。

部屋を片付けると心もリフレッシュする

 部屋の中に物があふれてちらかってしまう人は、まずいらないものを捨てること。3年以上使ってないもの、これからも使う機会が思いつかないものなど、優先順位をつけて捨ててしまうことです。ものを捨てることには、判断力がいるため、脳を働かせて活性化することにつながります。
 それから、物に定位置をつくって、片付けること。はさみは引き出し、食器は棚に、洋服はクローゼットに。定位置をつくるだけでなく、どのようにしまうか収め方も工夫してみましょう。すると、判断力とは別の部分の脳が活性化されることになります。
 さらに、目に見えるものは、きちんとそろえること。端と端をとんとんたたいてそろえたり、置いているものの高さをそろえたりすることで、見た目も美しくなります。すると、心のすっきり度も高まります。また、指先の感覚を使ってそろえることで、脳へのよい刺激を与える効果も期待できます。

磨くことで心が明るくなり、ストレスも解消される

 片付けることが苦手な人は、床や窓、台所のシンク、風呂場などを磨くことから始めるのもおすすめです。
 拭いたり、磨いたりという反復動作は脳のセロトニンを増やし、心を落ち着かせる効果が期待できるという脳科学者もいます。
 「頭の中にいろいろな考えが浮かんで払拭できない」というときにも、どこか1カ所を磨いているうちに、もやもやした考えがすっきりし、自然とストレスも解消されている……という経験をもつ人も多いでしょう。窓ガラスを拭くと部屋が明るくなりますし、鏡や台所のシンクを磨くとぴかぴかになります。すると、心まで明るくなり、ぴかぴかの刺激で脳が元気になる効果も期待できるのです。
 忙しい人はいっぺんに行おうとせず、場所を決めて、部分的に行うとよいでしょう。すると、その場所がキレイになったときに、達成感や爽快感が得られます。
 ただし、キレイ好きなのはよいことですが、反対にキレイ好きが高じて、少しのほこりも気になる、何度も手を洗ってしまう……という人もいます。そのような人で、生活に支障を来すような場合は、ストレスが高じて、心に支障を来していることも考えられます。心の病気の専門家に相談したほうがよいでしょう。

すっきり感を高める3つのポイント

いっぺんに行おうとしない

 まず、不要な物から捨てて物を減らすとか、ポイントを決めてキレイにするなど、その日に行うことを決めおくほうが、達成感が得られやすいでしょう。壮大な目標を立てると、かえって収集がつかなくなります。

さわやかな朝から始めるのがおすすめ

 朝日を浴びながら、さわやかな朝からとりかかると、その日じゅう、すっきり感が味わえ、気持ちもリラックスできます。

換気をしながら行う

 キレイな空気を取り入れながら掃除をすることが、すっきり感には不可欠です。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。