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ストレスと上手につき合う三原則

ストレスと上手につき合う三原則

 心の不調に陥らないようにするために、ストレスをなくそうと考える人がいるかもしれません。しかし、現実の社会で生きていれば、ストレスは必ず存在するものです。ストレスとはきちんと向き合って、「上手につき合う」ことが大切です。

ストレスはなくならないことを知る

 ストレスは現代に生きる私たちにとって避けることができないもの。ストレスに負けまいとしたり、避けようとすればするほど、ストレスが増えていきかねません。
 まずは、自分がどんなときにストレスを感じやすいのか、ストレスを感じると自分がどうなってしまうかなど、自分のストレスに向き合うことがストレス対策の第一歩です。ストレスを感じたときの自分の傾向を認識していれば、そうした自分に陥ったときは、自分なりのストレス解消方法を早めに実行することができます。

ストレスの原因を探って対処する

 ストレスの原因を知るには、常に気がかりなことや「あれさえなかったらうまくいったのに」とか、「○○さんがいなければいいのに」などと感じていることを探すことです。常に考えていたので夢に出てきたりすることもあります。ストレスの原因がわかったら、さらにそれにどう対処したらよいか考えます。
 ストレスの原因に出会ったとき、どんな反応をするかは人それぞれですが、ある程度傾向があるものです。無意識に同じパターンに陥っていることが多いので、意識して視点と行動を変えてみると、ストレスの原因とうまく付き合えることが多いようです。

ストレス対策の3原則

(1) 逃げない
 ストレスから逃げようとすると、それが不可能なことに気づいて、ますますストレスが大きくなります。まず、ストレスと向き合って、どうすれば解消できるか、自分にふさわしいハウツーを探しましょう。

(2) ためない
 平日のうちはつらくても週末まで我慢して、まとめて解消しよう! などと考える人がいるかもしれません。本当に週末に解消できればよいのですが、雪だるま式にストレスがたまってしまうきっかけにもなりかねません。1日10~15分でもよいのです。「自分のためのストレス解消の時間」をもって、ストレスは早めに、できればその日のストレスはその日のうちに解消したいものです。

(3) 隠さない
 人に弱みを見せたくないために、悩みがあったりしても隠していると、ストレスがたまって、大きくなる一方です。弱い自分を他人に悟られまいと、我慢してがんばりすぎることは、心にもからだにもよくありません。つらいときは身近な人に話すのもストレス解消の一方法です。隠したり、我慢したりせず、つらい自分をさらけ出せる場所や、悩みが話せる相手を確保しておきましょう。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。