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今年の目標は「脱! ストレス思考」

今年の目標は「脱! ストレス思考」

 新しい年になりました。昨年はみなさんにとってどんな年だったでしょうか? そして、今年は、どんな年にしたいでしょうか? 今年の目標の一つに、「脱! ストレス思考」をあげてみてはいかがでしょうか?

自分をたくさんほめて、反省は少なめがいい

 1年の初めは、自分を振り返ることのできるよい区切りとなります。2012年、現実をみれば「よいことばかりだった」という人は、そう多くはないかもしれません。たとえそうでも、まずは2012年にあったことを振り返って、「がんばったこと」や「できたこと」をたくさんみつけて、自分をたくさんほめてあげましょう。
 もし、目標を立てて達成できなかったことがあったとしても、それに対して少しでも「がんばった自分」がいるのなら、それを認め、十分に評価しましょう。
 目標に対して「全然できなかった」のであれば、できなかったことを悔やむのでなく、「なぜできなかったのか」「今度はどうすればよいのか」について、考えてみるとよいでしょう。目標が高すぎたり、ある程度できていても完璧でないと気がすまなかったり、すべて自分がやらなければだめ、と考えていませんか? そうした「完璧主義」が「全然だめ」と思い込んでいる原因かもしれません。何に対してもできることもあるし、難しいこともあるので、反省は少なめにして、まずは、できたことに目を向けることが大切です。

「他人と過去は変えられない」。大切なのは、「今とこれから」

 メンタルヘルスを考えるうえで、重要な認識の一つに「他人と過去は変えられない」ということがあげられます。思いどおりにならない他人に対してストレスを感じるよりも、そもそも他人は変えられない存在と考え、他人に対して何かを要求するのではなく、自分からどう接したらよいか考えていくほうが有効だ、という考え方です。
 過去についても、どんなにがんばっても変えることはできません。自分の努力で変えられないものについて、いつまでも悩むよりも、変えることも可能な「今とこれから」の自分に目を向けて、自分をどうしていくか考えることで、悩みを解消していくのです。
 また、目標を立てるとき、壮大な目標を立てるのは悪くないのですが、それは大きな方向性として、実際には、まず達成できそうな単位に小さく分けて立てていくのがおすすめです。そして、一つひとつ、できたこと、つまり「成功体験」を積み重ねていけば、自分に自信がもてて、これからも「いろいろがことができる」という希望につながります。
 今年は、「脱! ストレス思考」を目標の一つに、「希望をもって」臨まれることをおすすめします。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。