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何気ないコミュニケーションでストレスが軽くなる

何気ないコミュニケーションでストレスが軽くなる

職場で心のトラブルを防いだり、解決したりするためには、組織で系統立てて対応する「ラインでのケア」が大切。ラインでのケアがスムーズに働くために最も大切なのが、日頃の何気ないコミュニケーションといえます。

日頃のコミュニケーションが心のトラブル防止に役立つ

職場での心のトラブル対策には、系統立てて組織的に対応する「ラインでの心のケア」が重要視されています。このラインでのケアで大切なのが日頃のコミュニケーション。朝、「おはよう」と声をかけたり、会社を出るときに、「お先に失礼します」「お疲れ様」と声をかけ合うことで、ストレスの溜まり度合いも違ってきます。

あたりまえ、と感じるかもしれませんが、こうしたコミュニケーションは、部下や同僚の「いつもと違う」様子に気づくことにつながります。「いつもと違う」と感じたとき、「元気がないみたいだけど、どうしたの?」と声をかけることができます。コミュニケーションが希薄にならないように心がけることが、職場での心のケアの基盤づくりといえます。

居心地のよい職場環境づくりには、照明や温度・湿度、作業レイアウトなども大切ですが、それとともに、日頃の何気ないコミュニケーションも忘れずに心がけましょう。

風通しのよい職場環境づくりでストレスが軽減

近年、職場環境として、パーテーションで仕切られて私語は厳禁、昼食や休憩中も一人で過ごし、1日誰ともコミュニケーションをとらない……。コンピュータ化、IT化が進んで、上司が部下を管理するにもデータや数字だけをよりどころにするような風潮もあります。同じフロアや隣に座っている同僚との会話さえメールで行う、という人も多いのではないでしょうか?

心のトラブルが多く発生するのは、会話がなく助け合うことが少ない職場です。こうした環境は、個々人だけでなく、職場の上司など管理監督者が中心となり、組織としての改善も必要となるでしょう。日頃から、周囲の人とちょっとした相談ができる、風通しのよい雰囲気の職場環境づくりが求められます。

風通しのよい職場づくりへのヒント

  • 適度な雑談ができる
    仕事中にも業務に関連した雑談などは、適度にできるのが理想的。
  • 適度に休憩がとれる
    1時間に1回程度、机から離れてリフレッシュをすることが望ましい。
  • 可能なら、窓を開けるなど、文字通り風通しをよくする
    空調でコントロールするだけよりも、自然の風に触れることがリフレッシュにつながる。
  • 昼休みをきちんととり、ときには誘い合って食事をする
    食事を一緒にとることでコミュニケーションもとりやすくなる。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。