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自分のストレスの度合いや受け止め方に気づこう

自分のストレスの度合いや受け止め方に気づこう

ストレスに対処するために重要なのは、「気づき」と「セルフコントロール」。それには、ストレスの量や質を知ること、自分のストレスの受け止め方に気づくこともポイントとなります。日ごろから、自分のストレスの度合いをチェックする習慣や、自分がストレスを受けやすい捉え方をしていないか振り返り、見直していく習慣をもちましょう。

適度なストレスは仕事にも心身の健康にも有効

ストレスは、職場や家庭など、さまざまな場面に存在します。日常生活の中でストレスをゼロにすることは難しく、また、ストレスが少なければ少ないほどよいかというと、そういうわけではありません。
試験や締め切りなどの刺激となるストレスがなければ、なかなかやる気が出ないということはあるでしょう。適度なストレスは、生産性を向上させ、良好な社会生活を送るためにも、心身ともに健康を保つためにも役立ちます。また、ストレスを克服しようと努力することで、人間として成長できるということもあります。
同じストレスを受けても、それが「適度なよいストレス」になるときも、「悪いストレス」となるときもあります。例えば、同じ課題にぶつかったときに、プレッシャーを感じて思い悩む人がいる一方で、「チャレンジするチャンス」と考えて能力アップにつなげる人もいます。
ストレスを上手にコントロールしていけば、悪いストレスを自分の成長の糧に変えられるかもしれないのです。

自分が受けているストレスの量と質を知る

しかし、ストレスが過度にかかると、心身が疲弊し、生産性も低下します。それが長く続くと、心身の不調となって現れます。
できれば定期的にストレスチェックを行って、自分が今どれくらいのストレスを受けているかを知る習慣をもちましょう。
厚生労働省の「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』」の「チェックリストなどのツール」のページには、「5分でできる職場のストレスセルフチェック」をはじめとした、さまざまなチェックリストが用意されています。
また、日ごろから自分の健康状態について、ストレスからくる自覚症状がないかどうかも確認するようにしましょう(ストレスが及ぼす心、体、行動への影響 参照)。

ストレスの受け止め方を変える

同じストレスが「よいストレス」になるか「悪いストレス」になるかは、そのストレスの受け止め方によっても変わってきます。
例えば、仕事に失敗してしまったとき、「必ず成功しなければならない」と考えているとショックを受けますが、「時には失敗することもある」「失敗しても当然」と思っていると、ショックを受けずに済むことがあります。
ストレスを受けがちな人は、まずはそのように「ショックだ」「自分はだめだ」という感情を生み出している物事の捉え方(認知のゆがみ)がないかどうか、振り返ってみましょう(「認知のゆがみ」の10パターン 参照)。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。