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「ストレスをなくすためのよい方法を教えてください」

「ストレスをなくすためのよい方法を教えてください」

Q. 20代男性です。今の仕事は好きで、人間関係も問題ありません。生活も比較的安定していて、恵まれた環境だと思います。だから、ストレスなどないはずなのですが、疲れがとれなかったり、何もしたくなくなるときがあります。ストレスをなくすにはどうしたらよいでしょうか?

A. ストレスはなくなりませんが、上手につきあうためのコツがあります。

ストレスは「ゼロ」にはなりません

ストレス要因というと、仕事上のトラブルや人間関係など、社会的・心理的な問題が挙げられることが多くなります。

しかし、自分の体調の変化、季節や天候の変化、環境の変化、騒音や悪臭など、どんなことでもストレスにつながります。それらの避けがたい要因によって、自分でも気づかないうちにストレスを抱えていることもあり、ストレスが「ゼロ」という状態はありえません。

また、ストレス=悪いもの、と思われがちですが、適度なストレスは、人がよりよく生きていくためには必要なものです。ストレスを克服するために努力することが、生産性の向上や人間としての成長につながるのです。

ストレスはその日のうちにできるだけ解消しましょう

ただし、過度のストレスは心身の不調につながり、成長どころかさまざまな病気を招きます。相談者さんのような「疲れがとれない」「やる気が起きない」といった症状や、慢性的な肩こり・頭痛、生活の乱れなどは、ストレスがたまりつつある“黄色信号”といえます。

自分自身のストレス状態に気づくことが、セルフケアの第1歩。さっそく今日から、ストレスをできるだけためこまない「ストレス1日決算主義」にチャレンジしましょう。

仕事や家事などは、ときには無理してその日のうちに処理せず、先送りすることも必要ですが、ストレスはためればためただけ強まり、心身に支障をきたし、なかなか解消できなくなってしまいます。短時間でもよいので、1日の中にストレス解消のための時間をもつことが大切です。

自分なりのストレス解消法が特に見つからないという人には、「5つのS」がお勧めです。ストレス解消だけでなく、体調改善にも役立つので、楽しみながら毎日実行しましょう。

●山本先生のお勧めのストレス解消法「5つのS」

  • Sports(運動)
  • Singing(歌うこと)
  • Speaking(おしゃべり)
  • Sleep(睡眠)
  • Smile(笑うこと)

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。