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「職場の人間関係で悩み、仕事のことが頭から離れません」

「仕事でミスが続き、自信をなくしました」

Q. 40代女性です。昇進して部下をもつようになったところ、上司と部下の板挟みでうまくいかないことが続いています。職場を出ても仕事のことが頭から離れず、寝付きも悪くなりました。

A. 日常にいつもと違う予定を取り入れるなどして「場面」を切り替え、気持ちの切り替えを図りましょう。複数の「サポーター」をもつこともおすすめです。

忙しくてもあえて一息ついたり、仕事以外の予定を入れたりして気分転換を

仕事のことが頭を離れないのも、なかなか寝付けないのもつらいですね。上司と部下に挟まれ、がんばりすぎてしまっているのでしょう。

トラブルが発生した、上司や部下とコミュニケーションが取れない……など、仕事中に強いストレスを感じたら、まず、一段落したところで深呼吸をしてみてください。ゆっくりお茶を飲んだり、仲の良い相手と少し雑談したり、机周りを整理したりするのもよいですね。

また、こういうときは意識的に「場面」を切り替えるのがおすすめです。仕事のあとに、友人と食事をする、スポーツクラブに行く、気になっていたお店に寄ってみるなど、パターン化した毎日から外れたことをしてみると、気持ちも切り替えられます。とはいえ、毎日行うのは難しいでしょうから、帰り道にいつもと違う道を通ってみたり、遠回りしてみたりするだけでも構いません。

「サポーター」には2通りの存在がある

あなたを支援してくれる人、「サポーター」がいることもストレス対策には重要です。すぐに会えなくても、相談できる人がいると思うだけでも心が軽くなることがあるので、心の中で「相談できる人リスト」を作ってみましょう。

仕事中に一緒に雑談をしてくれる同僚や、気軽に食事のできる友人、家族などは、あなたが精神的につらいときに支えてくれる「精神的サポーター」です。つらい気持ちを聞いてもらうだけで心が軽くなったり、解決の糸口が見えてくることもあるので、話をしてみましょう。

また、職場で間に入って調整してくれる人など、あなたが直面している問題を解決してくれる「手段的サポーター」もいるでしょう。自分一人で抱え込まず、つらいときには、ある程度周りの人に頼る姿勢を見せてしまったほうがよい場合もあります。

サポーターとよい人間関係を築くコツは、サポーターを複数もち、1人のサポーターに何もかも求め過ぎないようにすること。「この人にはこういう話をして、この相談はこの人に」といったように内容によって相手を変えれば、複数の解決策が期待できますし、相手を疲れさせずにすみます。そして、サポーターに支えてもらって楽になれたら、相手がつらいときにはあなたが支えてあげて、お互いのよきサポーターになりましょう。

とはいえ、誰にも頼れないというときには、心理カウンセラーなど、専門家の力を借りることも検討してみてください。寝付けない日々が続くようであれば、早めに心療内科や精神科で相談しましょう。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。