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「相性の合わない先輩と、一緒に働くのがつらいです」

「相性の合わない先輩と、一緒に働くのがつらいです」

Q. 30代男性です。職場の同じ部署に、どうしても好きになれない先輩がいます。正直なところ、時々手が出そうになるほどで、ストレスがたまる一方です。一緒の仕事がつらいのですが、どう対処したらよいのでしょうか。

A. 残念ながら、他人と過去は変えられません。なんとかしようとせず、今は気持ちをそらしましょう。

どうしても好きになれない人や、がんばってもどうにもならないことは「棚上げ」に

かなりストレスがたまっているようですね。ご承知のこととは思いますが、暴力に訴えてしまっては、あなたの立場が悪くなり、ますますつらくなるばかりです。怒りを感じたら、その場を離れたり、深呼吸したり、洗面所で手を洗うなど体を動かしてみましょう。

「それでは何の解決にもならない」と思うかもしれませんが、どうしても好きになれない相手というのは誰にでもいますし、どんなにがんばってもどうにもならないこともあります。他人を変えようとしても、変えることはできません。目の前の問題をどうにかしようとするよりも、いったん「棚上げ」して、自分のストレスを少しでも減らすことを考えましょう。ときには現実逃避も必要なのです。

そのためには、自分なりのストレス解消法を行うのがおすすめ。

ウオーキングや水泳、ストレッチなどの運動をする。音楽を聴いたり、歌ったりしてみる。友人などとおしゃべりをしてみる。瞑想自律訓練法などのリラクセーション法を取り入れてみる……。楽しみながら実行できるものを選ぶとよいでしょう。

この状態は「今」だけ、と考えて気持ちを楽にする

あなたは「今は」、先輩のことが嫌いで、一緒に仕事をするのもつらい状態です。しかし、この状態が未来永劫(えいごう)続くわけではありません。今はどんなにつらく苦しくとも、必ずそこから脱却できるときは来ます。

変えられない状況のことで思い悩んで、心身に不調をきたすよりも、今日のストレスを持ち越さないようにして、新しい明日を迎えましょう。

それでも、月日が過ぎても状況が変わらず苦しい場合は、他人や自分を傷つけてしまったりする前に、上司や同僚、産業医などに相談してみましょう。心理カウンセラーなど、心の専門家の力を借るのもよいでしょう。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。