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野菜や果物をたくさんとれば、がんを予防できる?

野菜や果物をたくさんとれば、がんを予防できる?

生活習慣病予防のためにも、1日350gを目標に

野菜や果物に含まれているカロテン、葉酸、ビタミン、イソチオシアネートといったさまざまな成分が、発がん物質を解毒する酵素の働きを高めたり、活性酸素を除去するなどして、がんを予防するのではないかと考えられています。しかし、現時点では、野菜や果物を食べれば食べるほどがんの予防効果が高くなるという確かなデータはありません。

とはいえ、がんだけでなく、他の生活習慣病を予防するためにも、野菜や果物を意識してとることが大切です。「平成28年国民健康・栄養調査」によると、野菜摂取量の平均値は276.5g(男性283.7g、女性270.5g)で、この10年間で明らかに減少しています。

野菜は毎食、果物は毎日食べて、「健康日本21(第二次)」で目標とされている野菜350g、果物100gを目指すようにしましょう。とくに、20歳代の摂取量が少ないので、若いうちから野菜や果物を積極的にとる習慣をつけることが大切です。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。