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妊娠中・授乳中の服薬は、かかりつけの医師や薬剤師に相談を

ジェネリック医薬品がさらに安く、利用しやすくなりました

妊娠や授乳と薬に関する正しい情報をまとめた冊子が刊行

薬の服用中に妊娠がわかったり、妊娠中や授乳中に薬が必要になったりすると、赤ちゃんへの影響が気になるものです。そこで、今年(2016年)9月、一般社団法人くすりの適正使用協議会によって、妊娠中や授乳中の服薬に関する正しい情報をまとめた冊子『妊娠・授乳とくすり』が刊行されました。

妊娠中・授乳中は、薬をのむ時期や薬の種類などによっては、赤ちゃんに影響が出る場合もあり、自己判断で服薬するのは危険です。逆に、不安に思うあまり、必要な薬まで我慢してしまうと、持病のコントロールができなくなったり、症状の悪化や体調不良を招いたりして、かえって赤ちゃんの健康に影響を及ぼすこともあります。

そこで、同協議会では、「持病で服薬中だけど妊娠を希望している」「妊娠を知らずに薬をのんでしまった」という場合も含め、心配なことがあれば、まずは医師や薬剤師などの専門家に相談することをすすめています。

一般社団法人くすりの適正使用協議会『妊娠・授乳とくすり』
全国の医療機関や薬局などで配布されるほか、上記リンクからPDFを閲覧・ダウンロードできます。

妊娠後半期の痛み止めは、赤ちゃんに影響を及ぼすおそれも

妊娠中の薬は、妊娠時期のいつごろのんだのかによって、赤ちゃんへの影響が異なります。妊娠前から妊娠3週末までは、薬の影響はほとんどありませんが、4週から7週末までは、赤ちゃんの器官(脳や心臓、手足など)が集中的に形成されるため、薬の影響を最も受けやすい時期です。5週から15週末は、重要な器官の形成は終わっているものの、まだ薬の影響を受けやすいため、薬は慎重に使う必要があります。

器官の形成の終わった16週以降も、安易に薬をのむのは避けましょう。特に、妊娠後半期に痛み止めの薬(解熱鎮痛薬)を使うと、赤ちゃんに大きな影響を及ぼすおそれがあります。内服薬だけでなく、肩こりや腰痛などの湿布薬も、大量に使うのはよくありません。ただし、妊娠中でも使える薬はあるので、医師や薬剤師に相談しましょう。

時期にかかわらず、妊娠中には絶対に使ってはいけない薬として、風疹ワクチンや男性ホルモン作用がある薬、排卵誘発剤や経口避妊薬などがあります。また、抗ウイルス薬、抗リウマチ薬、抗凝固薬、抗潰瘍(かいよう)薬、高コレステロール血症の薬、甲状腺の薬などのなかにも妊娠中にはのめない薬があるので、産科以外を受診する際には、妊娠中であることを必ず伝えましょう。

また、男性がC型肝炎治療薬などをのんでいる場合、精液中の薬の成分が腟から女性の体に入ると、赤ちゃんに影響を与えるおそれがあります。そのような薬はごく一部で、ほとんどの薬は問題ありませんが、男性も薬への意識を高め、服薬の影響を医師や薬剤師に聞いておきましょう。

一方、授乳中の服薬で、赤ちゃんが影響を受けることはほとんどありません。ただし、長期服用すると影響が出る場合や、ごく一部ですが、赤ちゃんに影響の出る薬があるため、授乳中の薬の服用についても医師や薬剤師に相談しましょう。