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熱中症予防には、梅雨前から運動や入浴で“暑さ慣れ”を!

熱中症予防には、梅雨前から運動や入浴で“暑さ慣れ”を!

しっかり歩く、お風呂で温まる……「汗をかける」体にして夏本番に備える

熱中症は、熱くなった体を汗で冷やせなくなって発症します。すなわち、熱中症を防ぐには、できるだけ体を熱くしないことと、熱くなった体を十分な汗などで冷やせることがポイントになります。

このうち、十分な汗をかけるようにするための対策、いわば発汗トレーニングは、本格的な夏に間に合わせるために、今のうち(初夏~梅雨)から始める必要があります。その方法は大きく2つ、運動と入浴です。

運動は、うっすらと汗をかく程度のウオーキングなどの有酸素運動を、1日に30分以上、1週間に3日以上を目安に行います。ただ、いきなり炎天下で運動したのではかえって健康を害することになります。朝・夕のできるだけ涼しい時間帯を選んで行いましょう。

入浴では、じわーっと汗が出るくらい、20分くらいかけて湯船につかるようにします。ゆっくりつかるためには、38度くらいのぬるめで、みぞおちくらいまでの少なめのお湯がよいとされています。

こうして素早く、十分に汗がかけるようになることは、体が暑さに慣れることであり、暑熱順化(しょねつじゅんか)といわれています。

汗のほか、血液も体温より低いため、体を冷やす役割をしています。円滑な血液循環で全身を冷やせるように、高血圧や高血糖、脂質異常といった生活習慣病関連の異常をきちんと改善しておくことも、熱中症予防につながります。

汗をかいたら塩分などの電解質の補給、3食を規則正しくとることも重要

十分な汗をかけるようにするには、汗のもとになる水分などの補給が欠かせません。水分は一度に大量にとると、すぐに尿として排泄されがちです。少しずつ、のどの渇きを感じる前に、こまめにとりましょう。

ただし、大量に汗をかいたときに水ばかり飲んでいると、「こむら返り」など、ふくらはぎをはじめとした筋肉のけいれんが起こることがあります。これは熱中症の初期症状なので要注意。大量に汗をかいたら、流れ出た塩分などの電解質を補うことができるスポーツ飲料や経口補水液などを摂取しましょう。食事には水分も塩分も含まれているため、3食を規則正しくとる習慣は熱中症予防にも有効です。

なお、アルコールでは水分補給にならないどころか、排尿量が増えるうえにアルコール分解の過程でも体内の水分を消費し、熱中症のリスクが高まるので、注意が必要です。

エアコンを活用して体を冷まし、日ごろの熱中症予報もチェック

一方、体を熱くしない・冷ますためには、服装や部屋への対策が重要です。衣服は、汗をよく吸う風通しがよい素材でゆったりしたものを選び、日傘や帽子も活用しましょう。

室内では、できるだけエアコンを使い、部屋を涼しく保ちましょう。冷房の温度は28℃が推奨されていますが、これは省エネを呼びかけるための室温の目標であり、エアコンの設定温度ではありません。温度計を使って部屋の温度を確認し、エアコンの除湿機能や除湿機などで湿度にも気を配りましょう。

そして、ニュース番組やインターネットなどで毎日の熱中症予報をチェックし、厳しい暑さが予想される場合は不要不急の外出は控えるようにします。出かけるときは、できるだけ日陰を歩くようにし、「ぼーっとしてきた」など、異常を感じたらもちろん、できればその前に、日陰で風通しのよいところや冷房の効いたビルの中に「避難」して体を冷ますようにして休んでください。