文字サイズ

救急車を呼ぶか、すぐ受診するか、様子見するか……迷ったときは

救急車を呼ぶか、すぐ受診するか、様子見するか……迷ったときは

総務省消防庁の「Q助」は、病気やけがの緊急度の自己判定を支援

「強い痛みを訴えている」「意識を失って倒れた」こんなときは当然、救急車を手配することになります。しかし、痛みはあっても話ができている、倒れたものの意識ははっきりしているといった場合など、すぐに救急車を呼んだほうがいいのか、救急車を呼ぶほどではないがすぐに受診したほうがよいのか、このまま様子をみていてよいのか、と迷ってしまうことがあります。

このように、病気やけがの症状で判断に迷った際、緊急度の自己判定を支援してくれるのが、総務省消防庁の「Q助(きゅーすけ)」というWebサイトおよびアプリです。これには、一般市民の病気やけがへの的確な判断を促すと同時に、救急車による緊急度の低い受診を抑えるねらいがあります。

画面の案内に従って、症状などを選択していくと、「すぐに救急車を」「できるだけ早めに受診を」「緊急ではないものの受診を」「注意して様子見を」といった対応が案内されます。さらに、医療機関やタクシー会社の検索サイトへのリンクも用意されています。

救急安心センター事業(#7119)は、応急手当ても含めて電話で相談できる

また、地域によっては「救急安心センター事業(#7119)」の電話相談が利用できます。2017年8月現在、東京都、大阪府、奈良県、福岡県、札幌市(周辺含む)、横浜市、田辺市(周辺含む)で実施されており、10月以降には宮城県、埼玉県、神戸市で開始予定となっています。

#7119は原則として24時間365日体制で、医師や看護師、相談員といった救急対応の専門家が対応。実施自治体の住民が「#7119」に電話をかけると、相談内容から症状を把握して緊急性を判断してくれます。緊急性が高いと判断した場合は救急車の出動を要請し、緊急性が低いと判断した場合は応急手当ての方法や受診手段、受診する際の適切な医療機関についてアドバイスしてくれます。

自治体によっては、#7119ほどの体制ではなくても、独自に救急対応の電話相談事業を実施している地域もあります。お住まいの自治体の実施状況が不明の場合は、一度問い合わせてみましょう。また、子どもの病気やけがに対しては「小児救急電話相談事業(#8000)」が全都道府県で実施されています(サイト内関連記事参照)。

救急車の出動件数増加率を抑制し、重症患者は救急搬送・治療につなげる

東京消防庁の資料によると、♯7119を2006年から実施している東京都では、救急車の出動件数の増加率の抑制効果(2006~16年までの10年間の出動件数が、全国平均よりも約6ポイント減)。一方、10年間で約38万件の相談のうち、約4万8,000件が「緊急(救急車)で即受診」と判断されるなど、重症患者をすくい上げ、救急対応につなげる効果も確認されています。

地域の限られた救急車を有効に活用するためにも、迷ったときに専門家の判断で適切に受診するためにも、「Q助」や「#7119」などの使い方を事前によく調べておき、利用してみましょう。