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1962年4月2日~79年4月1日生まれ男性は風しん抗体検査・予防接種が無料に

1962年4月2日~79年4月1日生まれ男性は風しん抗体検査・予防接種が無料に

感染力が高く、感染しても気づきにくい風しん。今年も患者数が既に900人超

風しんは、患者のせきやくしゃみ、会話などで飛び散ったしぶき(飛沫・ひまつ)を吸い込んで感染する病気です。感染力が高いだけでなく、かぜに似た症状だったり無症状のこともあり、気づかないうちに周囲にうつしてしまうケースがあることなどから、数年ごとに大流行がみられます。直近では2013年に患者数が1万4千人以上にのぼったほか、2019年も3月20日までの時点で937人と報告されています(国立感染症研究所「風疹急増に関する緊急情報:2019年3月20日現在」による)。

子どもが感染すると、発熱、発疹、首や耳の後ろのリンパ節が腫れます。多くは自然に数日で治りますが、まれに高熱や脳炎が出ます。成人がかると高熱や発疹が長引いたり、関節痛が重症化する恐れがあります。

妊娠中の女性が風しんに感染すると、赤ちゃんに先天性の病気の危険が

近年の流行で問題になっているのは、妊娠早期(20週以前)の妊婦が感染すると、赤ちゃんに先天性心疾患、白内障、難聴を三大症状とする先天性風しん症候群(CRS)が出たり、命にかかわる恐れがあるからです。風しんが大流行した2013年には32人、翌14年には9人のCRSが報告されています。

風しんは予防接種(ワクチン)で防ぐことができますが、妊娠してからでは予防接種を受けられません。免疫が十分ではないまま妊娠した場合、妊婦自身はできるだけ外出を控えたりして感染を避けることが重要です。妊娠の予定がある女性は、事前に抗体検査を受け、抗体価が低い場合は予防接種を受けておきましょう。予防接種を受けた後、2カ月は妊娠を避ける必要があります。

しかし、近年の風しん感染の特徴は、患者の約80%が男性で、さらにその約70%は働きざかりの20~40歳代となっています。これは、現在乳幼児期に公費で2回受けられる予防接種を受ける機会がなかった、あるいは1回しか受けていなかったことが原因と考えられています。

夫や職場の同僚など、妊婦あるいは妊娠希望女性の周囲の人は、風しんを発症して妊婦にうつしてしまうことのないよう、予防接種を受けておきましょう。

対象男性は、市区町村発行の受診券により無料で抗体検査・予防接種が可能

厚生労働省では妊婦への風しんの感染防止のため、2019年4月~22年3月までの期間限定で、1962年4月2日~79年4月1日生まれの男性を対象に、風しんの抗体検査と予防接種を原則無料で受けられるようにしています。対象となる年齢の男性には、2019年4月以降、市区町村から受診券が送付されることになっています。

1年目の19年度は、1972年4月2日~79年4月1日生まれの男性あてに送付されることになっていますが、未送付でも対象年齢の男性なら、市区町村に希望すれば、受診券を発行してもらえます。受診券を利用して抗体検査を受け、「抗体なし」の場合は予防接種を受けましょう。抗体検査や予防接種の受け方などの詳細は、市区町村の窓口に尋ねてください。

また、たとえ家族や職場などの周辺に妊婦がいなくても、通勤途中や外出先で妊婦に近づく可能性は誰にでもあります。年齢性別を問わず、風しんから妊婦を守るために、予防接種についてかかりつけ医や自治体窓口で相談してみましょう。