進行すると声帯を失うことも! 喫煙男性は喉頭がんに注意

発生頻度は少ないが、喫煙と飲酒でリスクが高くなるがん

今月(2015年4月)初め、40代の音楽プロデューサーの男性が喉頭がんによって声帯を失ったことを明かしました。その男性は、1年ほど前に喉頭がんが見つかり、治療によって一度はがんが消失する完全寛解(かんかい)となったものの、昨年10月にがんが再発。声帯をすべて摘出する手術を行ったそうです。

喉頭がんは、がんの中では発生率は低いほうですが、圧倒的に男性に多く、50歳代から急激に増加します。また、患者さんの9割以上が喫煙者であり、喫煙によって発生リスクが高くなることは確実です。飲酒も発生リスクを高めるので、喫煙者で飲酒量の多い人は特に注意が必要です。

 

早期には放射線治療、進行がんでは全摘出手術となることが多い

人ののどは「咽頭」と「喉頭」からできており、喉頭はいわゆる「のどぼとけ」の部分にあたります。

喉頭には声帯があり、振動させて発声する機能を担っています。また、喉頭は舌の付け根から気管につながって肺へと続いており、食べ物を飲み込むときの誤嚥(ごえん)を防いだり、気道を確保したりする役割もあります。

喉頭がんの治療は、早期の小さいがんであれば、放射線治療が行われることがほとんど。8割以上の人が放射線治療単独で治り、喉頭も温存できます。

しかし、進行がんでは放射線治療の効果が低いため、多くの場合は全摘出手術が第一選択となります。喉頭を温存したいという希望が強いときは、ほかの治療や、部分的に切除する手術を検討することもありますが、がんをすべて取りきれない場合や、追加手術の際に合併症が起こりやすくなる場合があるので、担当医と十分に話し合ったうえで選択することになります。

 

しわがれ声やのどの違和感に気づいたら、早めに受診を

喉頭がんは、早期に発見すれば声を失わずに治せる可能性が高く、治癒率も高いがんです。ほかのがん同様に、早めに気づくことが重要となります。

初期症状としては、最も多い声門がんでは、「嗄声(させい)」と呼ばれるしわがれ声(低いがらがら声や、息がもれるような声など)として現れます。声門上がんでは、のどに異物感やいがらっぽさがあったり、食べ物を飲み込んだときに痛みを感じたり、首のリンパ節がはれたりすることがあります。

それらの症状が続くときは、早めに耳鼻咽喉科を受診し、喉頭がんの早期発見につなげましょう。