栄養成分表示義務化やアレルギー表示変更も ―― 新・食品表示制度

機能性表示制度の創設だけじゃない! 4月から変わった食品表示制度

先月(2015年4月)1日より、消費者庁の定める「食品表示制度」が新しくなりました。

これまで、食品の表示について一般的なルールを定めている法律には、食品衛生法、JAS法、健康増進法の3つがありましたが、それぞれの目的やルールが異なるため、複雑でわかりにくいことが問題視されていました。そこで、この3法の規定を「食品表示法」に統合し、整合性のとれたわかりやすい表示を実現したのが、新しい食品表示制度です。

特に、「機能性表示食品」という新たな表示の話題が世間を賑わせていますが、それを含め主に以下のような点が変更されています。


・アレルギー表示の変更

アレルゲンとなる物質(特定原材料7品目と推奨20品目の計27品目)を含む食品の表示について、安全性の向上を目指し、よりわかりやすい表示に変更。原則として、原料ごとにアレルゲンを表示する「個別表示」となった。

また、従来はマヨネーズやパンなど、卵や小麦を含むことが予測できる食品(特定加工食品)についてのアレルギー表示は省略されてきたが、これらについても「卵を含む」「小麦を含む」などの表示が義務づけられた。


・加工食品の栄養成分表示の義務化

容器包装に入れられた加工食品の栄養成分表示は、従来は一定のルールのもと任意での表示となっていたが、「熱量(エネルギー量)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量」の5成分の表示が義務づけられた(ただし、表示可能面積が小さいなどの一部の食品は、例外的に省略が認められる)。

また、食塩相当量について、これまではナトリウム表示のみで消費者が食塩相当量を計算しなければならないことが多かったが、減塩対策のため、食塩相当量の表示に統一された。


・「機能性表示食品」の創設

健康の維持や増進に役立つ食品について、その機能性を表示できる。ただし、「消費者庁長官に届け出た安全性や機能性に関する一定の科学的根拠に基づき、事業者の責任において表示を行うもの」。特定保健用食品(トクホ)とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではない。

※消費者庁への届出受理後、60日後に販売可能となる。現在、4月17日時点で8つの商品の届出が受理され、消費者庁のホームページなどで公表されている。

 

正しい知識をもって食品を購入し、健康増進に役立てよう

今回の食品表示制度のもう一つのねらいは、消費者の日々の食生活管理による健康増進を促すこととされています。

しかし、これらの食品表示制度を食生活管理に役立てるためには、適正な摂取エネルギー量やたんぱく質・脂質・炭水化物などの栄養バランス、食塩摂取量の目安などの基礎知識が欠かせません。また、機能性表示食品を摂取したからといって、それだけで病気が予防できたり、改善したりするわけではありません。

まずは正しい知識をもったうえで、みなさん自身や家族の食生活を見直し、健康づくりにつなげていきましょう。