ノロウイルスに新型登場。この冬大流行の恐れも?!

遺伝子が変異したウイルスには免疫がなく、感染拡大の恐れ

寒くなるとインフルエンザと並んで気をつけたいのが、食中毒や感染性胃腸炎の原因となる「ノロウイルス」。今年もすでに保育所などでノロウイルスによる集団感染例が報告されています。感染性胃腸炎は例年12月中旬ごろに流行のピークがありますが、この時期発生する集団発生例の多くはノロウイルスが原因とみられています。

流行シーズンを前に、従来とは異なる遺伝子型のノロウイルスが発見され、厚生労働省はこの冬流行が拡大する恐れがあると注意を呼びかけています。


ノロウイルスには、人に感染するタイプだけでも多くの遺伝子型があることが知られています。これまではGII.4という遺伝子型のウイルスが主流を占めていましたが、今年に入ってからGII.17という型が急増していることがわかりました。しかも過去に検出されていたGII.17とは異なる遺伝子配列をもつ新型であることが確認されました。この変異した新しいウイルスに対してほとんどの人は免疫を持っていないため、大流行する危険があるのです。

 

予防策を徹底して感染拡大を防ごう

ノロウイルスは口から入って腸管で増殖し、おう吐や下痢、腹痛などをひき起こします。健康な人は数日で自然に回復しますが、乳幼児や高齢者、体力が低下している人などでは重症化することもあるので油断はできません。

現在ノロウイルスに効果のある薬やワクチンはありませんので、感染を防ぎ、拡大させないことが何より大切です。


今シーズンは新型が流行しそうといっても、対策はこれまでと変わりません。ノロウイルスの主な感染経路は、ウイルスに汚染された食べ物の生食や、感染者の便やおう吐物を触ったり吸い込んだりすること。次のような予防策を徹底して感染拡大を防ぎましょう。

  • 食品は中心部まで十分に加熱
    カキなどの二枚貝はノロウイルスに汚染されていることがあります。生食は避け、中心部まで十分加熱しましょう。ノロウイルスは85〜90℃、90秒以上の加熱で死滅します。まな板や包丁などの調理器具は熱湯消毒を。

  • 調理前、食事前などは石けんでていねいに手洗い
    手指についたウイルスで感染を広げないために、石けんと流水による手洗いを徹底しましょう。調理や食事の前、トイレの後、汚物を処理した後、おむつ交換の後などはとくに念入りに、指先、指の間、手首までていねいに。

  • 汚物の処理には塩素系漂白剤を消毒液として利用
    アルコール消毒はノロウイルスには十分な効果がないため、感染者の便やおう吐物の処理には、消毒液として塩素系漂白剤を薄めたものを利用します。使い捨てのマスクと手袋、エプロンを着用し、汚物や使用した手袋などはポリ袋に密閉して捨てましょう。作業中は換気を忘れずに。