「乳幼児突然死症候群」から赤ちゃんの命を守ろう

元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然死亡する病気

11月は「乳幼児突然死症候群」の対策強化月間です。乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome;SIDS)とは、それまで病気もなく元気だった赤ちゃんが、何の前ぶれもなく、眠っている間に突然死亡する病気で、事故や窒息とは異なります。


日本ではおよそ6,000〜7,000人に1人の赤ちゃんがSIDSで亡くなっていると推定されています。平成11年に厚生労働省が対策強化月間を開始してからは年々減少しているものの、それでも0歳児の死亡原因の第3位となっています(厚生労働省「2014年人口動態統計」)。

SIDSは主に1歳未満の乳児に起こる病気で、生後2〜6カ月に多くみられますが、まれに1歳以上でも発症することがあります。


SIDSの原因はまだわかっていませんが、平成9年度厚生省心身障害研究「乳幼児死亡の防止に関する研究」によって、男児、早産児、低出生体重児に多いこと、季節では冬、時間帯では早朝から午前中に多いことなどがわかっています。

 

発症リスクを小さくすることが期待できる3つの方法

同研究によって、うつぶせ寝や両親の喫煙、人工栄養児(粉ミルクで育っている赤ちゃん)でSIDSが多いことがわかりました。このため厚生労働省は、SIDSから赤ちゃんを守るために次の3つに気をつけるよう呼びかけています。

ただし、これらはSIDSの直接の原因ではありませんので、必要以上に心配することはありません。ただ、発症リスクを小さくすることが期待できる方法として提唱されていることを知っておいてください。

  • (1) うつ伏せ寝は避ける
    うつ伏せに寝かせたときのほうが、あお向けに寝かせたときと比べてSIDSの発症率が高いことが報告されています。病気などで医師からうつぶせ寝をすすめられているのでなければ、赤ちゃんの顔が見えるようあお向けに寝かせましょう。また、なるべく赤ちゃんを一人にせず、寝かせ方に気を配ることで、窒息や誤飲、けがなどの事故を未然に防ぐこともできるでしょう。

  • (2) たばこはやめる
    喫煙はSIDSを起こす大きな危険因子です。両親が喫煙している場合、SIDSの発症率は喫煙していない場合の約4.7倍も高いことが報告されています。妊娠中の喫煙は胎児の成長に悪影響をもたらし、出産後も赤ちゃんが呼吸器系の病気にかかるリスクを高めるとされます。妊娠中はもちろん出産後も、一緒に暮らす家族は禁煙しましょう。

  • (3) できるだけ母乳で育てる
    母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、人工乳(粉ミルク)で育てられている赤ちゃんと比べてSIDSの発症率が低いことが報告されています。人工乳がSIDSの原因になるわけではありませんが、赤ちゃんが機嫌よく母乳を飲んで体重が順調に増えているのなら、できるだけ母乳をあげましょう。ただし、いろいろな事情で母乳をあげられないこともあるでしょう。そうした場合は母乳にこだわりすぎず、人工乳を上手に利用しましょう。