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34歳以下の禁煙治療、喫煙本数や年数によらず保険適用に

34歳以下の禁煙治療、喫煙本数や年数によらず保険適用に

ニコチン依存症と診断された若者は、保険適用で禁煙治療可能

禁煙治療とは、自分ではなかなか禁煙できない「ニコチン依存症」におちいっている人が、たばこの離脱症状を抑える禁煙補助薬を使って禁煙を進める治療のことです。

禁煙補助薬には、ニコチンを皮膚から吸収させる貼り薬(ニコチンパッチ)や、口の中の粘膜から吸収させるニコチンガムに加え、ニコチンを含まないのみ薬もあります。このうち、ニコチンパッチとのみ薬は、特定の医療機関において健康保険が適用されます(薬局で購入できる一般用医薬品のニコチンパッチもあります)。

ただし、禁煙治療が保険適用となる対象者については、下記のような条件が定められています。このうち、(2)の喫煙本数と喫煙年数による指数の条件は、以前は全員に当てはめられていましたが、2016年4月から、34歳未満に対しては指数の条件が撤廃され、未成年者への適用も可能となりました。

●保険適用による禁煙治療の対象患者の4条件

以下のすべての要件を満たす者であること

  • (1) ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で、ニコチン依存症と診断されたものであること。
  • (2) 35歳以上の者については、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上であること。
  • (3) 直ちに禁煙することを希望している患者であること。
  • (4) 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意している者であること。

若年者も禁煙治療に取り組み、健康増進と病気予防を

「ブリンクマン指数が200以上」というと、1日1箱(20本)を10年以上吸わないと対象になりません。そのため以前は若年者が保険適用対象外となることがほとんどで、禁煙治療が進んでいませんでした。

しかし、若年者ほどたばこの健康被害が大きいことや、より高度なニコチン依存症になりやすいことから、若いうちに禁煙することが重要となります。

男性では、禁煙5年後に肺がんによる死亡率が喫煙者の半分に、10年後には非喫煙者と同程度まで下がることがわかっています。女性では、禁煙2年後に心筋梗塞の発症危険度が喫煙者の半分に、5年後には非喫煙者と同程度まで下がることがわかっています。また、家族や友人、同じ職場の人などの受動喫煙の害を防ぐためにも、喫煙している人は、早めに禁煙に取り組みましょう。

保険診療で禁煙治療が行える医療機関については、日本禁煙学会の「禁煙治療に保険が使える医療機関情報最新版」を参照してください。