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女性がかかるがん1位の「乳がん」。40歳以上は2年に1度検診を

心筋梗塞や脳梗塞の発症確率がわかるリスクチェックがWebに公開

患者数は年々増え続けており、40歳代から急増

今月(2016年6月)上旬、30代前半の女性アナウンサーが進行性の乳がんを患っていることが報道され、話題となりました。

乳がんに毎年新たにかかる人(罹患者数)は増え続けており、国立がん研究センターがん対策情報センターが発表している「地域がん登録全国推計によるがん罹患データ」によると、2011年の罹患者数は約7万2千人となっています。

年齢別に罹患率を見ると、閉経後の60歳代前半が発症のピークとなっていますが、30歳代から患者さんが増え始め、40歳代から急増しています。

治療法はさまざま。がんの状態や性質だけでなく、本人の希望も考慮して検討

乳がんの治療法は、大きく分けて外科療法(手術)、薬物療法、放射線治療があります。手術のなかには、乳房を全部摘出する「乳房切除術」や乳房を残してがんとその周囲だけを取り除く「乳房部分切除術」などがあり、薬物療法にも抗がん薬や分子標的薬を使う「化学療法」だけでなく、ホルモン薬を使う「ホルモン療法(内分泌療法)」があります。

また、手術の前にがんを小さくする目的で化学療法を行ったり、手術後に再発を予防するために放射線療法を行ったりと、複数の治療法を組み合わせることがほとんどです。がんの病期や性質だけでなく、乳房を残したいかどうかや妊娠希望の有無など、本人の考え方やライフスタイルを考慮し、専門医とよく話し合って治療法を検討することとなります。

ほかのがんに比べると死亡率が比較的低く、5年生存率は約93%、10年生存率でも80%(同「全がん協部位別施設別生存率」)となっていますが、10年を超えて再発するケースもあり、治療後も長期にわたって経過観察を行うこととなります。

「効果がある」として推奨されている検診はマンモグラフィ

いずれにしても、乳がんもほかのがんと同様、早期に発見してがんが小さいうちに治療を行うことが大切です。

日本では、40歳以上の女性を対象に、2年に1回の乳がん検診受診が勧められています。乳がん検診にはX線を使用する「マンモグラフィ」、超音波(エコー)検査、視触診がありますが、現在、わが国ではマンモグラフィ単独、もしくはマンモグラフィと視触診を併せた検査が、科学的根拠に基づいた有効ながん検診として推奨されています。

乳がんの発生には女性ホルモンが関連していることがわかっており、初潮が早い、月経周期が短い、閉経が遅い、未出産などの人は発症のリスクが上がります。また、家族性・遺伝性の可能性がある人(家族や血縁者に乳がんの患者さんが複数いる)、肥満の人も乳がんにかかりやすいので注意が必要です。

乳がんは、硬いしこりや乳房の皮膚の異常、血の混じった乳頭分泌液などの自覚症状によって発見されることもあります。定期的な乳がん検診に加え、できれば20歳を超えたら毎月、月経後数日以内に自己チェックをするとよいでしょう。