文字サイズ

B型肝炎ワクチンが定期接種に。2016年4月以降生まれの0歳児が対象

B型肝炎ワクチンが定期接種に。2016年4月以降生まれの0歳児が対象

1歳未満がB型肝炎に感染すると、9割が持続感染。重い肝臓病になる恐れも

2016年10月から、これまで任意接種として行われてきた乳児へのB型肝炎ワクチン接種が定期接種となりました。対象となるのは、2016年4月1日以降に生まれた0歳児で、公費負担で受けられます。

B型肝炎ウイルスは、知らないうちに感染していることがあり、誰でも感染の可能性があります。過去には輸血や注射針の共用などによる感染がほとんどでしたが、近年はそれらによる感染が減少した一方で、性交渉による感染のほか、ピアスの針やタトゥーを入れる器具などが原因の感染が増えてきています。

わが国では以前から、B型肝炎ウイルスに感染した母親からの「母子感染」を防ぐ対策が進められ、功を奏しています。しかし、父子感染や不明な感染経路による子どもの感染者は増えています。

B型肝炎ウイルスに感染すると、一過性で済む場合もあるものの、「キャリア」と呼ばれる持続感染状態になってしまう場合があります。キャリアになると、10~15%が慢性肝炎に移行し、長期治療を必要とします。さらに、慢性肝炎になった人の10~15%は肝硬変や肝がんといった、命にかかわる病気に進行するとされています。

また、B型肝炎ウイルスの感染者がキャリアになる確率は、1歳未満だと90%、1~4歳では20~50%、それ以上の年齢では1%以下とされています。そのため、キャリアになる危険性の最も高い1歳未満で、予防接種を受けておくことが重要です。

接種完了まで約半年かかる。現在生後約5~6カ月の場合は接種日程に注意を

B型肝炎ワクチンは全3回の接種が必要で、標準的な接種時期は、1回目=生後2カ月、2回目=生後3カ月、3回目=生後7~8カ月とされています。

1回目から3回目の接種を終えるまでには約半年かかるため、1歳のうちに接種を終えるには、ほかの予防接種とも併せた接種日程の管理が必要です。特に、2016年10月現在で生後5~6カ月(2016年4~5月生まれ)のお子さんが、今回の定期接種化で始めてB型肝炎ワクチン接種を受ける場合は、早めにかかりつけの小児科で相談しましょう。1歳になってしまうと、定期接種の対象外となり、費用負担が発生します。

周囲の人へのB型肝炎ウイルス感染を防ぐためにも、ワクチン接種を

B型肝炎ワクチンを接種すると、B型肝炎ウイルスへの免疫ができるため、一過性の肝炎を予防したりキャリアになることを予防することができ、周囲の人への感染も防ぐ効果があります。

ワクチン3回接種後の感染予防効果は20年以上続くと考えられているので、お子さんの体調のよいときに、早めの接種を検討しましょう(ただし、体質や体調によっては免疫ができないこともあります)。

なお、これまでになんらかの薬や食品、天然ゴム製品により発疹(ほっしん)や蕁麻疹(じんましん)が出たことがあったり、体調が悪くなったことがあるお子さんの場合は、あらかじめ医師と相談してください。