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激しい腹痛が数日続くことも…魚の生食は「アニサキス食中毒」に注意!

激しい腹痛が数日続くことも…魚の生食は「アニサキス食中毒」に注意!

食中毒の原因の第3位。年間7,000件発生しているとの推計も

すしや刺身などで魚介類を生のまま食べて、アニサキスという寄生虫による食中毒(アニサキス症)を起こす人が増え、今年(2017年)は4月末までに32件が報告されています。芸能人の発症報告が続き、激しい腹痛や、手術で取り除いた体験を語ったことでも話題を集めました。

厚生労働省の食中毒統計資料によると、集計を始めた2013年以降、アニサキスによる食中毒報告件数は増加傾向にあり、食中毒の病因物質としてはカンピロバクター菌、ノロウイルスに次いで第3位となっています。

昨年は全国で126件発生しましたが、報告されないケースも多いと考えられ、国立感染症研究所の推計では年間7,000件以上発生しているとされています。

さば、あじ、いわし、いか、さんまに多い。しめさばも危険

食中毒の原因となるアニサキスの幼虫は、長さ2~3cm、幅0.5~1mm程度の白い糸のように見える生物です。さばやあじ、いわし、いか、さんま、かつお、さけなどの魚介類の内臓に寄生し、魚介類が死亡すると内臓から筋肉に移動します。

さけ科の魚の場合は、アニサキスが筋肉内に寄生していることが多いので注意が必要です。また、一般的な料理で使う程度の酢や塩で調理しても死なないため、しめさばなどであっても危険です。

アニサキスが人の体内に入ると、胃や腸の壁を傷つけて、食べた数時間後から数日後の間に、激しい腹痛や吐き気、嘔吐(おうと)、まれに腹膜炎などを引き起こします。

魚介類を生で食べて上記のような症状が現れたときは、アニサキスによる食中毒を疑い、すぐに医療機関を受診する必要があります。内視鏡検査でアニサキスを確認し、摘出することになるので、できれば内視鏡専門医のいる医療機関(消化器科や胃腸科などがあるところ)を受診しましょう。

60度で1分以上加熱するか、生食なら-20度で24時間以上冷凍したものを

刺身用として販売されている新鮮な魚であっても、アニサキスが寄生している場合があります。アニサキスは十分な冷凍で感染性を失い、加熱調理によって死滅するので、家庭で調理する際には次のようなポイントを守りましょう。

【アニサキス食中毒予防のポイント】

  • 鮮度のよい魚を購入し、さばく際は速やかに内臓を取り除く(内臓は生で食べない)
  • 目視で確認し、アニサキス幼虫がいたら除去する(いか類は目視でアニサキス幼虫が見つかることが多いので、見つけたら生で食べない)
  • 内臓以外もむやみに生で食べず、60度で1分以上加熱調理する
  • 刺身にするなら-(マイナス)20度で24時間冷凍後、解凍したものを使う

 

また、飲食店などですしや刺身を食べる前にも、目視でよく確認する習慣をもつようにしましょう。