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日本の15~39歳の死因第1位は「自殺」。若年層の心のケアが重要

日本の15~39歳の死因第1位は「自殺」。若年層の心のケアが重要

「平成29年版自殺対策白書」により、28年度の自殺と対策の状況が明らかに

わが国の自殺者数は、平成15年(2003年)の年間約3万4千人をピークに減少傾向にありますが、依然として2万人を超えています。先月(2017年5月)末、政府は「平成29年版自殺対策白書」を公表し、28年度(2016年度)の自殺の現状と、国の自殺対策の状況を明らかにしました。

それによると、自殺死亡率(人口10万人あたりの自殺者数)の国際比較では、日本は19.5で諸外国中6位。男女別では男性12位、女性3位となっており、年間自殺者数では男性が7割を占めているものの、諸外国と比較すると女性の自殺死亡率の高さが目立ちます。また、先進7カ国のなかでは、総数でみても男女別にみても、日本の自殺死亡率が最も高くなっていました。

先進7カ国中、日本のみで「自殺」が15~34歳の死因第1位となっている

さらに、同白書では、「若い世代の自殺は深刻な状況にある」と報告しています。年代別の死因順位では15~39歳の各年代の死因の第1位が「不慮の事故」や「悪性新生物(がん)」を抜いて第1位という結果に。男女別にみても、男性では10~44歳の各年代の死因第1位が自殺となっており、「学生や社会人として社会を牽引する世代」(同白書)の自殺が目立ちます。女性でも、15~29歳の若い世代で同様に死因第1位が自殺でした。

前述の状況は、国際的にみても深刻です。15~34歳の死因の上位3位の国際比較では、先進7カ国中、日本のみが死因第1位が「自殺」となっており、死亡率も17.8と、米国の13.3やカナダの11.3と比較して大変高くなっています。

国の対策も進んでいるが、一人ひとりが自分自身や身近な人の心のケアに留意を

わが国では、昨年(2016年)4月より「自殺対策基本法の一部を改正する法律」が施行されています。この改正では、目的規定に「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、これに対処していくことが重要な課題となっていること」が追加され、国や地方公共団体、医療機関、事業主、学校、民間の団体その他の関係者などが相互に連携を図りながら協力するものとされています。

とはいえ、まずは、一人ひとりが自分自身や周囲の人の心身の健康、労働環境や生活状況に気を配ることが大切です。メンタルヘルスチェックや専門の相談機関、医療機関なども利用して、心のケアに留意しましょう。当サイトでは、特集記事「メンタルヘルスケア」や参加型コンテンツ「働く人のメンタルヘルスチェック」などで、ストレスと上手に付き合うための正しい知識や対処法をわかりやすく提供しています。