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冬から春に多い感染性胃腸炎。正しい手洗いと消毒を

冬から春に多い感染性胃腸炎。正しい手洗いと消毒を

手は、ていねいに「2度洗い」を。さまざまな感染症の予防につながる

感染性胃腸炎は、さまざまなウイルスや細菌によって嘔吐(おうと)や下痢、腹痛、発熱などが起こる病気です。例年、冬の前半にノロウイルスによる胃腸炎の流行があり、昨年(2017年)も12月上旬ころがピークでしたが、まだ油断できません。さらに、今後春先にかけてロタウイルスによる胃腸炎が流行しやすいため、対策を知って備えておきましょう。

感染性胃腸炎の予防の最大のポイントは、適切な手洗いです。きれいに洗ったつもりでも、特に以下の箇所は洗い残しが多いことがわかっています。

●指先、指の間、爪の間
●親指の周り
●手首、手の甲

厚生労働省の「手洗いの手順リーフレット」を参考に、ていねいに2度洗い、菌やウイルスを洗い流しましょう。正しい手洗いは、感染症胃腸炎だけでなく、インフルエンザを含めたあらゆる感染症予防に有効です。

発症時は水分を補給して脱水予防を。乳幼児や高齢者は重症化に注意する

感染性胃腸炎にかかってしまったときは、医療機関で吐き気止めや整腸剤が処方されますが、特効薬ではないため、症状が落ち着くまで家庭でのケアが重要となります。特に、乳幼児や高齢者は、激しい下痢や嘔吐から脱水を起こしやすく、合併症などを起こして重症化しやすいため、注意が必要です。

水分が失われないよう、スポーツドリンクや経口補水液、水やお茶、乳児は母乳など、少量ずつでもこまめにとるようにして、脱水を予防しましょう。嘔吐があるときは、一気に水分をたくさんとると再度嘔吐してしまうことがあるため、時間をあけて少しずつとるようにします。症状が落ち着いて食欲が出てきたら、消化のよいおかゆや野菜スープなどで栄養を補給し、体力の消耗を防ぎましょう。

脱水がひどい場合は、入院による点滴治療が必要になることもあります。嘔吐を繰り返して半日以上水分がとれていない、尿の量や回数が少ない、ぐったりしている、けいれんしているなどのときは、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。

嘔吐物などの処理と消毒で、二次感染の予防をしっかりと

家庭内で感染性胃腸炎が起こると、患者さんの嘔吐物や便などに含まれるウイルスによって、家族や周囲の人にも感染が拡大しやすくなります。嘔吐物やおむつなどを処理するときには、使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用し、汚れた箇所をペーパータオルなどで静かに拭き取ったら、塩素消毒を行います。そのほか、カーテンや衣類、ドアノブ、食器など、ウイルスが付着している可能性のあるところも消毒しましょう。

消毒には、家庭用の塩素性漂白剤(6%のもの)10mlを、3Lの水道水で薄めた消毒液を用います(製品ごとに濃度が異なるため、表示をよく確認しましょう)。さらに布類やカーペットなどには、高温の乾燥機やアイロンを使うと殺菌効果が高まります。

また、拭き取った嘔吐物やおむつ、手袋などは、ビニール袋に密閉して廃棄し、処理後は忘れずにしっかりと手洗いしてください。