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沖縄で猛威の「はしか」感染拡大の恐れ。ワクチン接種の確認を

沖縄で猛威の「はしか」感染拡大の恐れ。ワクチン接種の確認を

沖縄県内では患者数が80名を超え、他県にも広がりつつある

はしか(麻しん)感染者が、2018年5月1日現在、沖縄県で急増しています。1カ月ほど前に沖縄ではしかと診断された外国人旅行者から感染が広がり、沖縄県の発表によると、4月30日までの患者数は83人にものぼります。県内では拡大予防に努めていますが、3月末~4月にかけて沖縄を訪れた人が愛知県内で発症したとの報告もあり、ゴールデンウイーク後のさらなる拡大が不安視されています。

はしかの感染が広がりやすい理由としては、次のような特徴が挙げられます。

・感染力の強さ
はしかを引き起こす「麻しんウイルス」は、非常に感染力が強く、1人の患者さんが感染させる人数は、12~18人といわれています(インフルエンザは1~2人)。

・感染経路が多い
「飛沫(ひまつ)感染」(患者さんのせき・くしゃみなどのしぶきを吸い込むことによる)、「接触感染」(ウイルスが付着したものに触れることによる)だけでなく、「空気感染」(空中に浮遊するウイルスが広範囲に飛散したものを吸い込む)ことでも感染します。

・感染するとほぼ100%発症する
多くの感染症は、感染しても発症しないことがありますが、はしかの場合は、免疫力をもたない人が感染すると、ほぼ全員が発症するとされています。

かぜに似た症状だが、中耳炎や肺炎、脳炎などの合併症を起こすことも

麻しんウイルスに感染すると、約10~12日後から、発熱(38度前後)、せき、鼻水などのかぜのような症状が現れて、2~4日続きます。目の充血などの結膜炎症状が出ることもあります。その後、一旦熱は少し下がりますが、再び今度は39℃以上の高熱が出て、発しんが広がります。

一般的には、1週間~10日ほどで回復しますが、特効薬がないため、中耳炎や肺炎、クループ症候群(喉頭炎や喉頭気管支炎など)、脳炎などの合併症を起こすこともあり、注意が必要です。特に1000人に1人に発症するとされている脳炎は、命にかかわるほか、後遺症を残す恐れもあります。

定期予防接種対象の子どもは早めに接種し、大人も感染歴と予防接種歴の確認を

現在、子どもには麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の定期接種が行われています。「1歳以上2歳未満」「4~7歳未満で小学校就学前1年間」の2回接種することになっていますが、2回目を受け忘れるケースがあるので、定められた時期に必ず接種しましょう。

また、前述のとおり麻しんウイルスは空気感染するため、手洗いやマスクの着用だけでは防ぎきれません。大人でも「はしかにかかったことがない人」「予防接種を2回接種していない人」(定期接種が1回だけだった年代:1990年4月1日以前に生まれた人など)は、十分な免疫がついていないと考えられています。自身の母子手帳を見るか、かかりつけ医で抗体検査を受けるなどして確認し、特に海外や沖縄へ渡る予定のある人は、予防接種を検討しましょう。

なお、妊娠中は予防接種が受けられず、妊娠中にはしかにかかると流産や早産の危険があります。妊娠中の人は流行時には外出を避けたり人混みに近づかないようにし、家族など周囲の人は、必要に応じて予防接種を検討しましょう。