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総患者数は高血圧性疾患が最多、次いで歯周病――「平成29年患者調査」の結果

総患者数は高血圧性疾患が最多、次いで歯周病――「平成29年患者調査」の結果

外来患者数は横ばいだが、「65歳以上」が調査開始以来初の半数超えに

入院患者では、がんや循環器疾患よりも「精神及び行動の障害」の患者が多い――これは3年に一度実施されている、厚生労働省の「平成29年患者調査」の結果です。

この調査は、全国から抽出した13,000超の医療機関(病院や診療所など)を特定の期間に利用していた患者について、属性や入院・来院時の状況、傷病名などを調べたものです。

それによると、推計入院患者数は131万2,600人、推計外来患者数は719万1,000人で、入院患者は減少傾向にあり、外来患者は2005年からほぼ横ばいとなっていました。年齢階級別に見ると、入院では「80~84歳」が最も多く、全体の7割以上を「65歳以上」が占めているという結果に。また、外来での最多は「75~79歳」で、「65歳以上」は50.7%でしたが、65歳以上が半数を超えたのは調査開始以来初めてのことです。しかし、人口10万人当たりの全国の受療率の年次推移を見ると、「65歳以上」は入院・外来ともに受療率が低くなっており、厚生労働省では「高齢者の健康状態が向上している可能性がある」としています。

傷病分類別の推計患者数は、入院は精神疾患、外来では歯科を含む消化器疾患が最多

入院患者を傷病分類別に見ると、「精神及び行動の障害」(認知症、統合失調症、躁うつ病を含む気分障害など)が25万2,000人で最多となっており、第2位が「循環器系の疾患」(高血圧性疾患、心疾患、脳血管疾患)で22万8,600人、第3位が「新生物(腫瘍)」(がん)14万2,200人となっていました。

一方、外来患者の最多は「消化器系の疾患」(う蝕、歯肉炎及び歯周疾患、肝疾患)が129万3,200人でしたが、そのうち6割近くを「う蝕」と「歯肉炎及び歯周疾患」が占めていました。次いで第2位が「循環器系の疾患」で88万8,900人、第3位が「筋骨格系及び結合組織の疾患」(関節障害、全身性結合組織障害、脊柱障害など)で87万7,200人でした。

*う蝕(うしょく):むし歯

主な傷病別の総患者数は、メタボ関連疾患が上位に。第2位が歯周病

これらは推計患者数ですが、同調査では、調査日現在継続的に医療を受けているものの、調査日当日は医療機関で受療しなかった外来患者数を含めた、主な傷病の総患者数も算出しています。それによると、最多は「高血圧性疾患」で993万7,000人、第2位が「歯肉炎及び歯周疾患」で398万3,000人、第3位が「糖尿病」で328万9,000人、以下「脂質異常症」、「う蝕」、「悪性新生物(腫瘍)」、「心疾患(高血圧性のものを除く)」となっていました。また、年次推移を見ると、結核やウイルス性肝炎などが減少しているのに対し、「血管性及び詳細不明の認知症」や「アルツハイマー病」、「気分[感情]障害(躁うつ病を含む)」、「歯肉炎及び歯周疾患」、「糖尿病」、「慢性腎臓病」などはこの約20年間右肩上がりに増え続けています。

これらの病気は、遺伝や加齢の影響で起こることもありますが、多くは、正しい生活習慣を続けることや、定期に健診・検診を受けたりすることで防げるものです。また、健診・検診結果が戻ってきたら、きちんとチェックし、要精密検査・要再検査・要受診等の場合はすみやかにその指示に従い、早期診断や早期治療につなげることも大切です。