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ついに届いた健診結果―「異常なし」でも毎年受診を

ついに届いた健診結果―「異常なし」でも毎年受診を

特定健康診査は継続して受けることが大切

特定健康診査は1年に1回行われます。今年の健診結果で異常がなかったとしても、油断は禁物です。40歳を過ぎるころから生活習慣病をはじめとして、さまざまな病気のリスクが高まってきます。自分では気づいていない病気発見のチャンスにもなりますので、きちんと健診を受けましょう。

協子さんは今回が初めての健診受診だったため、定められた基準値との比較しかできませんでした。しかし毎年受診している人では、「基準値の中には入っているけれど(判定は異常なし)、前年度よりも少し悪化しているので、今まで以上に気をつけなければ…」などの判断ができます。前年度よりも大幅に値が変化した場合には、なんらかの病気が隠れていることもあります。一方、検査値が改善していたら、あなたの生活改善の成果、つまりご褒美と考えられます。そのため、健診は継続して受けることが大切です。

「来年も、ちゃんと特定健診を受けることにするわ。まずは、夫に結果報告ね」

今回、特定健康診査やがん検診を受けたことで、協子さんは自分の健康だけでなく、家族の健康についても振り返ることができました。

協子さんは結果用紙を封筒に戻しつつ、来年の特定健診を目安のひとつとして、これからの生活改善計画をあれこれ練り始めるのでした。

津下 一代 先生

監修者 津下 一代 先生 (あいち健康の森健康科学総合センター センター長兼 あいち介護予防支援センター センター長)
昭和58年名古屋大学医学部医学科卒業後、国立名古屋病院内科(内分泌代謝科)、名古屋大学第一内科での臨床・研究活動を経て、平成4年愛知県総合保健センターに勤務。12年あいち健康の森健康科学総合センター、22年より同あいち介護予防支援センター センター長兼務、23年より現職。
厚生労働省における「健康日本21」、「健診・保健指導プログラム」の各委員会や日本健康会議に携わる。