カラダに効く旬の食材
8月2日配信
連載第5回 ピーマン……夏バテ予防や生活習慣病予防に役立ち、美肌効果も |
【監修】 小池澄子 先生 管理栄養士、料理研究家
主な栄養成分
β-カロテン(ベータカロテン) / ビタミンC / ビタミンE / 鉄 / カリウム / 亜鉛 / 銅 / 食物繊維
その他の有効成分
ルチン / クロロフィル / カプサンチン(赤ピーマン)

ピーマンの効用
夏バテ予防、疲労回復、風邪予防に役立ちます
ピーマンは辛くない大型種のナス科トウガラシ属の植物です。緑色のほか、最近は赤、黄、オレンジ色などカラフルなピーマンが出回っています。カラフルで肉厚、大型のパプリカは、ピーマンと同じトウガラシ属です。その濃い色彩は見るからに栄養豊富。ビタミンCやβ-カロテンを多量に含み、夏バテ予防や風邪予防に役立ちます。ビタミンB1豊富な豚肉との炒め物は疲労回復に適しています。
赤ピーマンはビタミンCがレモンの1.7倍。甘みがありにおいも少なく、彩りのよいヘルシー料理に適しています。
生活習慣病予防に役立ちます
ピーマンに含まれるルチンやケルセチンなどのフラボノイド化合物は、体内でビタミンに近いはたらきをするため、「ビタミンP」と呼ばれます。これらは、毛細血管を丈夫にする働きがあり、打撲の青あざを防いだり、歯茎からの出血を抑えてくれます。ピーマンは、脂肪の代謝を促すビタミンCやコレステロールを下げる葉緑素(クロロフィル)も豊富。動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防にも役立ちます。
しみ、そばかすを防ぎます
ピーマン3個でほぼ1日に必要なビタミンC量を含み、日焼けによるしみ、そばかすなどを防いでくれます。ビタミンPにはビタミンCの壊れやすい性質を安定させる働きがあり、加熱によるビタミンCの損失を抑えてくれます。高温で手早く炒めるのがおすすめ。![]() |
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【監修】 小池澄子 先生 女子栄養大学生涯学習講師ほか、複数の大学で非常勤講師を勤める。食と自然と人を結ぶネットワーク有限会社カナ代表。企業やクリニックで健康管理に関わり、保育園や地域で子育て支援、栄養相談、離乳食教室、講演など行っている。栄養、料理、農場を通じて心と体と社会の健康を高める情報やレシピを提供し、“命を繋げてゆく食”を柱に食育活動展開中。著書に『簡単でおいしいおやつ』(かもがわ出版)、『おいしい山歩き』(大月書店)、『ステップアップ離乳食』(学習研究社)、『初めての離乳食』(ベネッセコーポレーション)、『黒豆健康生活』(青春出版)など多数。 |