カラダに効く旬の食材

1月5日配信
連載第22回

えび……タウリンやアスタキサンチンが多く生活習慣病予防や美容効果も

【監修】 小池澄子 先生 管理栄養士、料理研究家

 

 

主な栄養成分

たんぱく質 / カルシウム / カリウム / 亜鉛 / セレン

 

その他の有効成分

タウリン / アスタキサンチン / キチン


えびの効用


動脈硬化を防ぎ、目の老化を予防します
 えびには血中コレステロールを抑えて動脈硬化を防ぐ働きのあるタウリンがたっぷり含まれています。タウリンはまた、目の疲労回復や老化予防にも重要な役割を果たします。

老化防止や美肌に効果が期待されます
 えびの殻(から)の赤い色素成分はアスタキサンチンと呼ばれ、非常に高い抗酸化作用を持っています。老化の原因の一つである過酸化脂質の生成を抑え、シミ・シワなどの予防効果などでも注目されています。

味覚障害の予防に役立ちます
 えびには亜鉛も多く含まれており、皮膚や生殖機能、味覚などを正常に保つなどの働きが期待されます。

殻から作られるキチンキトサンには、高血圧やがん予防効果が期待されます
 えびの殻に含まれる動物性食物繊維がキチン。これをアルカリや熱などで処理・加工したキチンキトサンは、血中コレステロール低下、高血圧やがん予防、便秘解消などさまざまな効果が注目されています。

 
薬食メモ
 
  • ○えびそのものは淡白な味わいの低カロリー食材ですが、揚げ物などにするとカロリーが上がるので要注意。
    たとえば、塩焼きでは106kcalですが、同じものを炒め物や揚げ物にすると272kcal前後、タルタルソースをかけたフライでは448kcalにもなってしまいます。
  • ○日本は世界最大のえび輸入国。冷凍品を解凍したときアンモニア臭のするえびは、鮮度に不安があるので使用を避けましょう。このほか、鮮度に不安があるえびの見極めポイントは、体の色が黄色く変色している、頭や尾が黒ずんでいる、頭から黒い汁が流れているなどです。
 

 

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【監修】 小池澄子 先生
      管理栄養士、料理研究家

女子栄養大学生涯学習講師ほか、複数の大学で非常勤講師を勤める。食と自然と人を結ぶネットワーク有限会社カナ代表。企業やクリニックで健康管理に関わり、保育園や地域で子育て支援、栄養相談、離乳食教室、講演など行っている。栄養、料理、農場を通じて心と体と社会の健康を高める情報やレシピを提供し、“命を繋げてゆく食”を柱に食育活動展開中。著書に『簡単でおいしいおやつ』(かもがわ出版)、『おいしい山歩き』(大月書店)、『ステップアップ離乳食』(学習研究社)、『初めての離乳食』(ベネッセコーポレーション)、『黒豆健康生活』(青春出版)など多数。