カラダに効く旬の食材
3月1日配信
連載第24回 わかめ……生活習慣病予防に便秘改善、ストレス解消にも役立ちます |
【監修】 小池澄子 先生 管理栄養士、料理研究家
主な栄養成分
たんぱく質 / ビタミンA / β-カロテン(ベータカロテン)/ ビタミンK / ヨウ素(ヨード)/ カリウム / カルシウム / マグネシウム / 銅 / 食物繊維(セルロース、アルギン酸)
その他の有効成分
フコイダン

わかめの効用
ストレス解消に役立ちます
味噌汁の具や酢のものなどに日常的に使われるわかめは、カルシウムとともにマグネシウムの補給にも役立ちます。マグネシウムはカルシウムとのバランスが大事で、エネルギーの代謝やホルモンの分泌、体温調節に欠かせない成分。気分がイラついたり落ち込みがちなときは、マグネシウム不足も疑ってみましょう。
高血圧の予防効果があります
高血圧の原因の一つは食塩の中のナトリウム。みそ汁一杯には約2gの塩分が含まれますが、わかめのようにカリウムの豊富な具を入れれば、ナトリウムを体外に排出してくれます。じゃがいもとわかめのみそ汁なら、どちらもカリウムが多く、血圧が高めの人に向いています。甲状腺疾患、筋肉のけいれんを防ぎます
海藻に多く含まれるヨードは、甲状腺ホルモンをつくる材料になります。甲状腺ホルモンは、成長期の子どもの発育を促し、大人では基礎代謝を盛んにします。ヨードは、甲状腺疾患の予防にも関係しています。また、わかめに豊富なマグネシウムには、筋肉のけいれんを防ぐ働きもあります。ハウス栽培により、野菜のマグネシウム含有量が下がっているといわれるなか、わかめは大事なマグネシウム源です。
便秘の改善に役立ちます
わかめのぬめり成分は、水溶性食物繊維の一種アルギン酸で、便秘の解消に役立ちます。アルギン酸にはまた、コレステロールを体外に排出する働きもあります。美しい黒髪を作ります
昔から海藻を食べると髪が黒くなるといわれています。それは、黒髪の色素メラニンを作り出すメラノサイトを活性化するヨードと、メラニンを作るのに必要な酵素チロシナーゼを活性化する銅の二つを、海藻が豊富に含んでいるからです。![]() |
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【監修】 小池澄子 先生 女子栄養大学生涯学習講師ほか、複数の大学で非常勤講師を勤める。食と自然と人を結ぶネットワーク有限会社カナ代表。企業やクリニックで健康管理に関わり、保育園や地域で子育て支援、栄養相談、離乳食教室、講演など行っている。栄養、料理、農場を通じて心と体と社会の健康を高める情報やレシピを提供し、“命を繋げてゆく食”を柱に食育活動展開中。著書に『簡単でおいしいおやつ』(かもがわ出版)、『おいしい山歩き』(大月書店)、『ステップアップ離乳食』(学習研究社)、『初めての離乳食』(ベネッセコーポレーション)、『黒豆健康生活』(青春出版)など多数。 |