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まず初診は、かかりつけ医を受診しよう

まず初診は、かかりつけ医を受診しよう

紹介状なしで大病院を受診すると、患者負担がさらに増える

 患者の大病院志向が続くと、

  • 待ち時間が長く診療時間が短い
  • 難しい病気の患者をしっかり診察できない
  • 医師が疲労困憊して医療ミスのリスクが上がる

などの問題が解決できません。これらの問題を改善するために、平成8年度から「200床以上の病院は、紹介状を持たない初診の患者から、特別料金を徴収してよい」ことになっています。それでも、大病院志向は変わっていません。
 今年4月行われた診療報酬改定において、紹介状を持たずに大病院を受診すると、さらに患者負担が増える方策を決定しました。実施は平成25年4月からです。

地域や職場の近くで「かかりつけ医」を見つけておこう

 大病院に紹介状なしでかかると、健康保険が適用される「初診料」が、2,700円から2,000円に減額され、差額の700円の一部あるいは全部が、全額患者負担の「特別料金」に転嫁されると考えられます。
 また、大病院がほかの病院や診療所を紹介しようとしたにもかかわらず、患者が大病院を再び受診した場合、「外来診療料」が700円から520円に減額され、その差額は全額自己負担になることもあります。
 地域や職場の近くなど、通いやすいところの診療所か200床未満の病院から「かかりつけ医」を見つけておき、気になる症状があるときは、初診はまずその「かかりつけ医」を受診しましょう。その結果、高度な医療が必要だと判断された場合には、紹介状をもらって大病院を受診するようにしましょう。

こんな病院が、対象となる「大病院」

 対象となる大病院とは、以下の病院です。
(1)ほかの医療機関から紹介されてくる患者が少ない(紹介率が40%未満の)「特定機能病院」……高度な医療を提供する大学病院や国立がん研究センター中央病院など。ただし、紹介率が低くても、小さな病院や診療所に多くの患者を紹介(逆紹介)している場合は、対象になりません。
(2)500床以上の地域医療支援病院……地域の診療所や病院からの紹介患者を受け入れるなど、地域医療の後方支援を担う病院をいいます。


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