海外へ旅行するときも健康管理を忘れずに
現地の健康情報を確認しておこう
夏休みに海外旅行へ出かける場合、旅行計画には、健康管理も考慮に入れておくことが大切。無理のない日程を組むだけでなく、旅行先の衛生状態や感染症流行状況などを調べ、必要な対策を立てておきます。期間や目的なども考慮し、必要なら予防接種を受けておきましょう。現地の医療状況も調べておくと安心です。(下記参照)。
旅先での体のトラブルは、下痢症がもっとも多いのですが、持病が悪化したり、脳梗塞や狭心症など、生活習慣病関連の発作が起こってしまうケースも意外と多いのです。生活習慣病の好発年齢の人や、高血圧・糖尿病などの生活習慣病のほか、ぜんそくなども含めた持病のある人は、旅行前にかかりつけ医に受診して、旅行時の健康管理についての注意点や具合が悪くなったときの対処法などをアドバイスしてもらっておくとよいでしょう。
〈現地について情報源〉
厚生労働省検疫所 http://www.forth.go.jp/
外務省 海外安全ホームページ http://www.anzen.mofa.go.jp/
持病がある人などは健康状態を記した英文の診断書などを用意
持病がある人だけでなく、旅行先、目的(現地で登山をするなど)によっては、健康状態を記した英文の診断書や服用中の薬の英文証明書を書いてもらうとよいでしょう。かかりつけ医で対応が難しい場合は、病院の渡航外来やトラベルクリニックに相談しましょう。健康な人も、痛み止め、胃腸薬、かぜ薬など最低限の対症薬は、携帯すると安心です。市販薬であれば内容がわかるようにパッケージのままにしておきます。地域によっては、虫よけ、かゆみ止め、日焼け止めなどが不可欠な場合もあります。
現地では、下痢予防の基本として、生水だけでなく、氷の入ったジュース、カットフルーツなどにも注意が必要です。同時に、脱水を起こさないよう、移動中も含めて、水分・塩分の補給忘れないようにしましょう。
海外で治療を受けた場合、申請すれば、医療費の一部が払い戻される
海外では健康保険証は使えませんが、受診して医療費を支払った場合、後日、協会けんぽに申請すれば、国内で治療を受けた場合を基準として、かかった費用の一部を払い戻してもらえます(海外療養費)。申請に際して、海外で発行された「診療内容明細書」と「領収明細書」の原本が必要です。これらが外国語の場合、「翻訳文」を添付する必要があります(翻訳文には、翻訳者の署名、住所、電話番号も明記。内容が正しければ自分で訳してもよい)。旅行前に協会けんぽの窓口に申請方法を確認しておくとよいでしょう。ただし、治療目的で海外に渡航した場合は認められません。